『梅雨』


この時期が嫌いだった


服は濡れるし


髪は跳ねるし


憂鬱だった



だけど雨を凌ぐ樹の下で


君と会うようになってから



俺はこの時期が好きになった



会話はない


ただたまに鼻歌が聴こえてくる


今日は機嫌が良いのか?



そう聞きたい




いつか、


いつか君に、


声をかける事が出来たら…



……いや



もう少しこのままで良いかな


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