『梅雨』


この時期が嫌いだった


服は濡れるし


髪は跳ねるし


憂鬱だった



だけど雨を凌ぐ樹の下で


君と会うようになってから



俺はこの時期が好きになった



会話はない


ただたまに鼻歌が聴こえてくる


今日は機嫌が良いのか?



そう聞きたい




いつか、


いつか君に、


声をかける事が出来たら…



……いや



もう少しこのままで良いかな


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る