クソサブカル女とアニオタの戦争!!
隼
第1話 サークルにいざ行かん。
サブカル女という存在をご存知であろうか?その名の通りサブカルチャー(娯楽文化など)を愛する女性の事を指す。
サブカル好きな女性は、クソサブカル女と男性から呼ばれ忌み嫌われている事が多い。
理由としては周囲と価値観がズレているアピールをする。メジャーな存在よりマイナーなものの方が希少価値が高くカッコイイと思っているなど、周囲と私は違うんですよオーラを出すなど話し始めるとキリがない。
この物語はそんなクソサブカル女とオタク新井智との出逢いから始まる。
「えっと、アニメ研究会ってどれだろ?」
この春に新駿大学に入学したばかりの僕、新井智はサークル紹介の冊子で必死にアニメ研究会を探していた。
「アニメ研究会って名前のは無いな……。」
漫画研究部はあったが絵は全く書けないのでなるべく避けたい。となるともう一つの文化研究部である。ここは漫画やアニメなど小説など様々な文化を研究する部のようだ。
「うーん、まぁ小説も少しだけ読むしここの見学に行ってみようか」
「ようこそ、文化研究部へ!!」
活動場所としている教室に行ってみると、眼鏡の男が話しかけてきた。
「え、あの、け、見学に来たんですけど……」
「来てくれてありがとうね。そしたら好きな席に座ってくれるかな」
前の席は既に元いたメンバーであろう人達が座っている様なので大人しく一番後ろの窓際に座った。
「見学希望者は今の方で最後みたいだから、文化研究部の紹介をしていこうと思います!!」
さっきの眼鏡の男が話し始めると、他の人達が拍手をしていたので、自分も目立たない様にこっそりと拍手をした。
「えーと俺が文化研究部の部長をしております三年の佐々木武と言います。でこっちに座っているのが副部長の川澄亜紀さん」
すると茶髪でショートカットの女性が立ち上がり自己紹介を始めた。
「初めまして、副部長をさせてもらってる二年の川澄亜紀です。どうもよろしく」
なんか雰囲気がいけ好かない女だなと僕は思った。そんな第一印象を受けた、これがクソサブカル女と初めて会った瞬間であった。
「えーと、それで俺達がどんな活動をしているかという事を話していきます」
そう言うと部長は黒板に活動内容を黒板に書いていった。
「俺はぶっちゃけ活動なんてしないで楽しくアニメとか漫画の話してたいんだけど……」
部長はチラッと副部長の顔を見ると、副部長がキッと部長を睨んだ。
「……、も、勿論そんな事はなくしっかりと活動をして行きます!!みんなも知ってるかもしれないが夏と冬にコミックマーケットってあるんだけどそれにサークル参加します!!」
僕と同じ新入生はザワザワしている様だ。
「えー、俺だって辛いんだぞ!!企業周りたいのに設営しろって副部長がしつこいし……な……」
するとまた副部長が睨んでいた。
「ということは全くなくしっかりと準備して出店しているんだ」
今更、言い直しても無駄だと思う。
「で何を出品するかと言うと、自分達が見聞きした作品達の感想だったり評価したものを本にして参加しているんだ!!」
部長がそう言うと、冊子を新入生全員に配り始めた。
「全員行き届いたかな?これが去年の冬に出したものだ」
どうやら数十ページくらいのコピー本の様だ。周りがペラペラと見始めたので慌てて僕も中身を確認してみた。どうやらコミケの時期に流行っていた漫画、アニメの感想だったりを書いてあった。所々にキャラの絵が描いてあったりした。部長はキャラに対して可愛い部分を書いているようだ。ブヒーとか書いてあった。
その中で副部長だけが漫画、アニメだけでなく小説、映画、はたまた絵画など美術作品についての考察がビッシリ書いてあり意識の高さを伺わせた。
「これをコミケ毎に出している!!だけどこれはやりたい人にだけやる様にしてもらっているし文字数などの制限もない!!」
そう言うとちょくちょく部長を睨んでいた副部長は少しだけ下を向いた様な気がした……。
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