ゆきやまちほーは今日も吹雪だった

春の宮 杉庄

エピローグ

見渡す限りの銀世界。白いキャンバスとはよく言ったものだ。そのキャンバスに小さな点が2つ。


「疲れた。もうダメ…。」


「しっかりしなさい。あと少しだから!」


「ダメ。ここで寝る。」


「ここで寝ちゃダメよ!」


「なんで?…ここふかふかで気持ちいいよ。」


ごろんと横になるはキタキツネ。まるでお姉さんのように注意するはギンギツネ。


「…まぶたが重いんだ。くっつく。」


「寝ちゃダメだってば!」


キタキツネの視界が真っ白から漆黒の闇に変わり




スー


スー


寝息をたて始めた。天気は快晴。フレンズ化しているとはいえ、寒冷地で暮らすキタキツネはこの程度では死なない。



「だから昨日、あれほど遅くまでゲームしないのって言ったでしょ!」



ギンギツネの苦悩の叫びがむなしく雪山にこだました。

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