ヘラジカ様だーいすき!

@zatou_7

ヘラジカ様は森の王

へいげんちほーの竹林の中

ここはヘラジカ達の縄張り、今日もヘラジカ達はライオン軍との合戦に備えて特訓をしていた


「ぬわあああああああああああ!!!!」

「ひゃぁー!」

ヘラジカに投げ飛ばされアルマジロが壁を飛び越え竹引っかかって宙吊りになった

「すごいパワーでござるなぁ」

「ヘラジカ様もっと手加減してください・・・ですぅ!」

「はっはっは!いやぁスマンつい力がはいってしまった、ハシビロコウちょっとアルマジロを見てきてくれ」

「・・・はい」

「よし、じゃあ次はシロサイ!さあこい!」

「い、いきますわよー!」

土俵の上でがっぷり四ツになるヘラジカとシロサイ

「ほらほらどうした!もっと力をいれろ!」

「えーい!サイサイサイ!!!」

「はっはっは!いいぞいいぞ!」

全力でヘラジカを押し込むシロサイを軽々と押さえ込んでいるとアルマジロが血相変えて飛び込んできた


「ヘラジカ様ー!大変大変!!!」

「どうした!」

「あっちの方でおっきり木が倒れてフレンズが下敷きになってるんだって!ハシビロコウが先にいってるからヘラジカ様も早く早く!」

「何ぃ!?よぉし!!!みんな行くぞー!」

「「「おーっ!!!」」」

ヘラジカの掛け声を合図に皆で現場に向かう


ヘラジカ達の縄張りからそれほど遠くないところで横倒しになった大木の下敷きなったプレーリードッグがいた

「助けてー!助けてー!!!」

「プレーリーさんいま助けを呼んだから頑張ってくださいっす!」

「ヘラジカ様達まだかな・・・」オロオロ

悲痛な声をあげるプレーリーに声をかけることしかできないビーバーは泣き出しそうな顔をしていた

「おーーーーーい!!!大丈夫かぁああああああ!!!!」

「ヘラジカ様!」

土煙を巻き上げながらヘラジカ達が現れた

「プレーリーさんを・・・プレーリーさんを助けてあげてくださいっす!プレーリーさん一生懸命になりすぎてオレっちも気をつけてあげてなかったからこんなことに・・・」

「よぉし!私に任せろ!!!」

仁王立ちで力強く森の王たる風格をもってヘラジカは応えた

「でもヘラジカ様これはちょっと大きすぎるですぅ!」

「私達だけでこんな大きな物どうにかなるんですの!?」

「ヘラジカ様拙者もこれはムリだとおもうでござる、拙者が助っ人を・・・」

直径にして3メートル以上はあろうかという大木を目の前にして皆は絶望的なヒョ状を浮かべていたがヘラジカは違った

「大丈夫だ!私に任せろ!カメレオンお前は木が持ち上がったらコイツを引き抜け!あとの皆は私とコイツを持ち上げろ!いくぞー!!!おーっ!!!」

「ヘラジカ様・・・」

「よ、よーし!みんないくですよー!」

「「「おーっ!」」」

「皆さん・・・ありがとうございます!オレっちもお手伝いするッス!」

ビーバーも気合を入れ直し立ち上がって拳を握り力をこめた


「よーし!せーので持ち上げろ!」

「せーのっ!」

「「「えーいっ!」」」

皆の力を合わせて木を持ち上げようとするがピクりとも動かなかった

「や、やっぱりダメですわ・・・ヘラジカ様の力をもってしても・・・」

「シロサイ諦めるな!!!私が大丈夫と言ったら大丈夫だ!絶対助ける!!!みんな野性解放して全力で持ち上げろ!ぬおおおおおおおおおお!!!!」

皆の目が光り野性解放して再び力を込めると僅かに持ち上がった

「ヘラジカ様!持ち上がったでござる!もうすこしでござる!」

「よ、よし・・・ぬぎぎぎ・・・・い、いくぞぉぉぉおおお!!!でぇりゃあああああああああ!!!」

グワッ!

ヘラジカの雄叫びで木が一気に持ち上がった

「カメレオン今だ!」

「承知!ええい!」

下敷きになっていたプレーリーをカメレオンが素早く引き抜いた

引き抜いたと同時に大木は再び大地に寝転んだ

ズズゥン!!!

「ぜぇぜぇ・・・ど、どうだ、大丈夫といったろう・・・?」

「ヘラジカ様やった・・・!」

「やりました・・・ですぅ!」

「やりましたわ!」

「私達ほんとにやれちゃったんですね!」

「プレーリーさん!大丈夫っすか!?ごめんなさい!オレっちが一緒にいなかったばっかりに・・・ううっ」

「び、ビーバー殿・・・大丈夫でありますよ・・・ちょっと痛いけどこのくらいへっちゃらであります・・・へへへ」

「フレンズは丈夫だけどこんなものに下敷きになったら流石に危ないでござるよ・・・しっかり養生してくだされ」

怪我は負ったもののなんとか一命をとりとめたプレーリーを介抱していたビーバーの目からは安心したのかポロポロと涙がこぼれていた


ビーバーとプレーリーの二人をこはんまで送り届け縄張りまで帰宅するヘラジカ達

「ヘラジカ様大活躍・・・ですぅ!」

「ヘラジカ様かっこよかった・・・////」

「はっはっは!森の王として当然の事をしたまでだ、それにこれは私一人の力じゃない、みんなで力を合わせたから成し遂げられたことだ」

「ふふっ、王なのにそういう奢らない所・・・私尊敬いたしますわ」

「私ヘラジカ様だーいすき!」

アルマジロがヘラジカの腕にぎゅっと抱きつく

「拙者も!」

「私もですわ!」

「私もすき・・・」

「ヘラジカ様大好き・・・ですぅ!」

アルマジロにつづいてみんなでヘラジカに抱きついた

「な、なんだなんだお前たち・・・全くしょうがないな、はーっはっはっは!!!」


森の王の元気な笑い声が夕暮れのへいげんちほーに響き渡った

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