平凡な僕と魔法使いの君

第19話

蛍「なあこれってホントに着くのか？」

ルナ「…さっきから同じところをグルグル回ってない？」

ミール「…遊ばれてるな」

蛍「遊ばれてる？」

ルナ「誰にですか？」

ミール「無論タビアだ」

ミール「まったくふざけよって…」

蛍「どうすんだ？」

ミール「手っ取り早い手がある」

ルナ「手ですか？」

ミール「そうだ」

ミール「…タビア聞いているんだろ!!」

ミール「早く我らをお前のとこに繋げないとこの森の木すべて破壊するぞ!!(大声)」

蛍「まさかの自然破壊!?」

？「やめておくれよ!?」

ミール「やっと出てきたかタビア」

蛍「この人がタビア？」

タビア「ミールが人の子を連れてるなんて珍しいね」

タビア「それに獣の子も」

タビア「今日は何の用だい？」

ミール「単刀直入に言うと」

ミール「我らの旅に同行しろ」

タビア「無理なお願いだね～」

ミール「何故だ」

タビア「知っているだろ？」

タビア「僕が昔から魔法が嫌いなこと…」

蛍「(魔法使いなのに魔法が嫌い？)」

蛍「(どういうことだ？)」

タビア「それにミール、君だって人事ではないだろ？」

蛍「ちょっと待てよ!!」

蛍「ミールとかの事情は知らないけどとりあえず落ち着けよ!!」

タビア「誰だい君は？」

ミール「こいつは蛍」

ミール「我と一緒に旅をしている」

タビア「そっかまあ僕には関係ないけどね」

ミール「それはお前が我らの旅に同行する気がないからか？」

タビア「そうだよ」

ミール「このブレスレットを見てもそれが言えるか？」

ミール「蛍腕を貸せ」

蛍「いきなり物騒だな!?」

ミール「違うブレスレットだ」

蛍「なるほど」

蛍「ほら」

タビア「そのブレスレット!!」

ミール「これで分かっただろ？」

ミール「もう一度聞く」

ミール「我らと旅をしろ」

蛍「…お願いします」

タビア「!?」

タビア「まあ選ばれた存在の君に言われたらね」

タビア「しょうがない」

タビア「旅に同行するよ」

蛍「ホントですか!?」

蛍「やったー!!」

蛍「仲間が増えたな!!」

ミール「そうだな」

ミール「ところでさっきからルナが黙っているがどうした？」

ルナ「…なんかタビアから近づきたくなる匂いがする」

タビア「そうか君は半分動物だからね」

ルナ「近くにいっていい？」

タビア「もちろん」

蛍「なんかルナ子供みたいだな」

ミール「実際子供だからな」

蛍「そうだな」

蛍「なんかゲームとかでレベルアップした気分だよ」

ミール「レベルアップ？」

蛍「こっちの話だよ」

蛍「さあまた頑張るぞ!!」

ミール「おー!!」