平凡な僕と魔法使いの君

第18話

ルナ「俺は

広い草原に群れの皆と

楽しく、慎ましく

暮らしてたんだ…」

ルナ妹「待ってよお兄ちゃん～」

ルナ「お前は走るのが遅いな～」

ルナ妹「しょうがないじゃん」

ルナ母「暴れるんだったら外で遊んできな」

ルナ・ルナ妹「はーい」

ルナ母「いい返事だね」

ルナ母「ついでにお父さんにお弁当届けてくれないかい？」

ルナ「いいよ!!」

ルナ母「お父さんなら近くの森に狩りに行っているからね」

ルナ母「お前はお兄ちゃんにちゃんとついて行くんだよ」

ルナ妹「はーい!!」

ルナ「じゃあ行ってきます!!」

<近くの森>

ルナ「お父さん～!!」

ルナ妹「お弁当だよ!!」

ルナ父「おっ」

ルナ父「俺忘れてたか～」

ルナ父「ありがとうなお前ら」

ルナ妹「お父さんに褒められた～!!」

ルナ「あっ」

ルナ「あのねお父さん…」

ﾄﾞｫｰﾝ!!

ルナ「なんの音？」

ルナ父「…お前はここで待ってなさい」

ルナ妹「大丈夫、お父さん？」

ルナ父「お前らちゃんとここに居るんだぞ」

ルナ「わかった…」

[数十分後]

ルナ妹「…お父さん遅いね」

ルナ「大丈夫だぞ」

ルナ「何があってもお兄ちゃんが守ってやるからな」

ルナ「…ちょっと皆のところに行ってみようか」

ルナ妹「うん」

<皆のいる草原>

ルナ「なんだよこれ…」

ルナ「なんなんだよ…」

ルナ妹「ねえお兄ちゃん…」

ﾊﾞﾝｯ

ルナ「えっ？…」

ルナ「おい…」

ルナ「なんで血が出てるんだよ…」

？「傑作だな!!」

？「素晴らしい兄弟愛だな!!」

ルナ「誰だよお前ら…」

ルナ「お前らが皆を殺したのか？…」

？「そうだと言ったらどうする？」

ルナ「誰だよお前らは!!」

？「失礼」

？「私の名前はビリード」

？「王都で騎士をやっています」

ルナ「騎士？」

ビリ「そうです」

ビリ「王のめいでお前らアニマル族を始末するように言われてな」

ルナ「じゃあ俺も殺すの？…」

ビリ「お前は殺さん」

ビリ「確かにめいは始末だが俺は人の絶望する顔が大好きなんだよ」

ビリ「だからこれから絶望に染まったお前がどうするか気になる」

ルナ「…俺は」

ルナ「俺はお前ら騎士に復讐する!!」

ルナ「妹もお母さんもお父さんも殺したお前らに復讐する!!」

ルナ「それが俺のする事だ!!」

ビリ「面白い」

ビリ「やれるものならやってみろ」

ルナ「(絶対に復讐する)」

ルナ「(絶対にしてやる!!…)」

蛍「どうしたいきなりボーッとして」

ルナ「何でもないよ」

ルナ「ただちょっと考え事してただけ…」

蛍「そっか…」

蛍「今楽しいか？」

ルナ「え？」

蛍「質問に答えろ」

ルナ「楽しいよ…」

ルナ「だって２人と一緒にいるんだから!!」

蛍「そうか…」

ミール「さあもう少しだ」

ミール「…もう少ししたらまた楽しいことが増えるな」

ミール「な、ルナ」

ルナ「うん!!」

ミール「さあ行くぞ」