平凡な僕と魔法使いの君

第11話

<カランバールを抜けた後の森>

ミール「どうにか町は抜けたな」

蛍「第一関門突破ってとこだな…」

ルナ「俺びっくりしたよ」

ミール「なにがだ？」

ルナ「蛍ってクソ足遅いんだな」

蛍「余計なお世話だよ!!」

ミール「それは我も気になっていた」

ミール「そして笑いものだった」

蛍「うるせーよ!!」

蛍「動物と空飛べる魔女と比べられたらたまったもんじゃねえよ!!」

蛍「てか基準がおかしいんだよ!!」

ルナ「普通だと思うけど」

蛍「普通じゃねえよ…」

蛍「普通舐めんなよ…」

ミール「お前ら無駄な喧嘩をするより先を急ぐぞ」

ルナ「はーい」

蛍「僕との扱いの差が…」

蛍「まあいいや」

蛍「ところで最初はどの魔法使いを仲間にするんだ？」

ミール「最初か？」

ミール「ここから近いやつだとタビアだな」

蛍「タビア？」

ミール「タビアというのは自然を司る魔法使いだ」

ルナ「強いの？」

ミール「魔法の強いかどうかは使い方で決まるものだ」

ルナ「ていうことはミールさんにもわからないの？」

ミール「そうだ」

ミール「だが１つ分かることがある」

蛍「なんだ？」

ミール「ルナはすぐに懐くと思うぞ」

蛍「どうしてだ？」

ミール「それは会ってみてからのお楽しみだ」

蛍「なんだよケチ～」

ミール「早く会いたいのなら先を急ぐぞ」

ルナ「は～い」