四月二九日
事故調査の過程で、衛星写真を見せられた。私たちのヘリコプターが墜落したあとの残骸の写真だ。そしてもっと過去のものも見せられた。私が昔ジャパリパークを離れたときの桟橋で見送るサーバルの写真。いや、相当高い場所から写したものなので彼女はポツンと小さく写っているだけだったが、一気に記憶が甦ってきた。
他の日の写真も見せられた。調査担当者がもしかしてと過去のデータを調べたら今この時になってサーバルが写っていたのだと判ったものだった。私が二〇年前にジャパリパークを離れてからしばらくは、彼女は毎日のように桟橋に来ていたのだ。その間、サーバルはいったいどこに棲んでいたのだろう? またサーバルに会って、長くほったらかしにしてしまったことを謝りたい。
私がこうして日記を書いている今日からちょうど一年前にも、同じ桟橋でサーバルの姿が捉えられていた。たぶん私の知ってるサーバルとは違う子だと思うけど‥‥。他にも多くのフレンズらで集まって船を見送っているようだ。そうか、これが「かばん」のゴコク地方への旅立ちだったのね。そういえばコノハ博士の話だと、サーバルはこの後ほかの船で「かばん」を追いかけたという。私のときのサーバルとは違って、ここで別れないことを選んだのだ。
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