三月一五日

 温泉から少し離れた山中のロッジで宿泊。受付で、私の名前がミライだと言ったら、フロントのアリツカゲラが驚いた顔をしていた。同じ名前の知り合いでもいるのかしら。

 マンガ家さんのタイリクオオカミと出会う。彼女のマンガはフキダシでセリフが書かれた形式ではなくて、綴り絵といった風ではあったけれども。一緒に絵を描いてみたら、私のは下手くそだと笑われてしまった。でも仕方ない。確かにタイリクオオカミの絵はプロ級だった。フレンズの描いたマンガということでお土産になるんじゃないかしら。

 タイリクオオカミの一番のファン(まるで「追っかけ」みたい)だというアミメキリンと話していて、ふとサーバルを思い出す。思えば、サーバルって何がきっかけで私に懐いていたんだったっけ? 一緒にあちこち冒険して、セルリアンとも戦って、泣いて別れて‥‥。

 そうか、似てるんだ、アミメキリンの声がサーバルと。それで今彼女を思い出したのか。偶然なんだろうけど、そんなこともあるものなのね。

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