夜に浮かぶ鏡 ~ガタンゴトン~


 夜の帳をガタンゴトン

 駆ける電車の中でだけ

 浮かぶよ窓にアナタの顔が

 疲れた眼 眠い眼 自分を睨む哀しい眼


 慣性に押されてオットット

「急停車しますアテンションプリーズ」

 迷惑かけあいアナタの顔が

 怒った口 困った口 諦め笑う苦しい口


 人の流れでザブンザブン

 降りる人波に押し出され

 扉の前でミンナの顔は

 細い眼 堅い口 残念ながら、無表情

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