「烟る君に」

煩先生

 

硝子の灰皿に

炭酸水注げば

新鮮な星々が

会話を始める


毒炎を悼んで

闇に懐古する

短命の美学は

糖液と融ける


昨日の恋文に

風船玉結べど

健全な青空が

詩題を歪める


音韻を背いて

鳥に辞別する

天国の小径は

黄昏と灼ける

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「烟る君に」 煩先生 @wazurai

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