アライさんの旅
@dozz
アライさんの旅
「つかーれたーのだー…」
今日はずうっと山をのぼっている。アライさんはもう疲れたのだ。でも、上をみあげると、山の上まであとすこし。
「あとちょっとで、てっぺんなのだ…」
「あんな遠くにさばんなちほーが見える。本当に高いねー。」とフェネック。
フェネックとはいつもいっしょ。ぼうしどろぼうを追いかけて、さばんなちほーからずっとついてきてくれたのだ。困ったときにはいつも、フェネックがなんとかしてくれるのだ。道に迷ったときも、セルリアンにおいかけられたときも、疲れてうごけなくなったときも、いつもフェネックはアライさんをたすけてくれる。アライさんはフェネックをとっても頼りにしているのだ!
もうすぐ、ぼうしどろぼうをつかまえて、ぼうしを取り返せる。せっかく手に入れたぼうしを盗られて、アライさんはとっても悔しかったのだ。アライさんのぼうし。絶対に取り返したいのだ!ぼうしを取り返して、埋設されているお宝をきっと手に入れてやるのだ!
それから、ロッジで聞いたところでは、なんでもかばんさんも山へ向かったそうなのだ。かばんさんは、アライさんの命の恩人なのだ!とってもすごい人で、いろんなちほーでみんなをたすけたそうなのだ。それから、「困難は群れで分け合え」これはいろんなことを解決してきたかばんさんにふさわしい言葉なのだ!ぜひかばんさんに会いたいのだ!
もうすぐ、ぼうしどろぼうに追いついてぼうしを取り返すのを考えると、なんだかとっても緊張してきたのだ!どろぼうからぼうしを取り返せば、長かった旅も、もうおしまい。
フェネックとの冒険は、とってもたのしかったのだ。ぼうしも大事だけれど、これまで旅を続けてきたのは、なによりフェネックとの旅が楽しかったからなのだ。いつもと違う場所や、フレンズ。はじめて見るもの、さわるもの。でもそれは、フェネックがいっしょにいてくれたからこそなのだ。フェネックといっしょの旅。たくさんのことを話して、たくさんのことをいっしょにかんがえて、たくさんの時間を一緒に過ごしたのだ。そしてフェネックはアライさんを、たくさんたすけてくれたのだ!アライさんは、フェネックがいないといけないのだ!フェネックが一緒にいないと、たのしくないのだ!
「アラーイさーん。もうすぐ頂上だよー?」
フェネックはアライさんにとって大事なひとなのだ。だから、きっと、ぼうしどろぼうをつかまえても、かばんさんに会っても、フェネックとは一緒にいたいのだ!
ぼうしを取り返したい。お宝を見つけたい。かばんさんに会いたい。いろいろな目的があってこれまで旅を続けてきたのだ。でも、この旅で見つけたもの、気づいたこと。それはフェネックといっしょに過ごすことが、どれほどアライさんにとって大事かということなのだ。本当に大事なものは、すぐそばにあったということなのだ。
「アライさん、どうかしたの?歩き疲れたならもうすぐ着くから、がんばって。あ、それとも、おなかがすいたのかなー?」
「フェネック、ありがとうなのだ!」
もうフェネックとの旅が、きっとおわってしまうのだ。でも。フェネックとはこれからも、なにがあっても、絶対にずっといっしょなのだ!
アライさんの旅 @dozz
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
けもの川柳 台詞準拠/@dozz
★1 二次創作:けものフレンズ 完結済 5話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます