第6話 小説家になりたいと思ったわけ

 思い返せば何で小説家になりたいって思ったんだろう。

 逆に小説に興味がない人は普段どんなことを考えてるんだろう。

 小さい頃から空想が好きで、しまいには自分の物語に出てくる女性のことを割りと本気で好きになったときもあった。今はもうそんなことはないけど。


 気がつけば物語のことばかり考えてる。もし自分から小説を取ったら何が残るんだろうってくらい、仕事以外の時はそれしか考えていない。

 自分はもうすぐ30歳になる、もう空想で遊んでなんていられない年齢。

 早く諦めたい。それか一回でもはっきりと自分の小説を形にできたら満足するのかな。


 好きだった女性が妊娠した。もしあの人と結婚できてたら小説なんてどうでもよくなってただろう。

 現実で幸せになれないから、いつまでも未練たらしく物語を追いかけてるのかもしれない。ようは、しょうもないってことだね。

 

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