ジャガーさん短遊記

@3786

第1話

 私はネコ科ヒョウ族のジャガー

 ここはじゃんぐるちほー 。それ以外の事はさっぱりわからん…

 私の日課と言えば川を渡れない子らの為にこうして板の切れ端を引いて船渡しする事なんだけど今日はちょっと様子がおかしな感じ

 いつもより川の水が多い…のかな

 とにかく渡りたい子が居ないか川を一周してから考えよう

 カワウソ「あ!ジャガー!のせてのせてー」

 おっと、この子はコツメカワウソ。泳げるんだけど乗るのが楽しいからって乗りにくるんだ

 私にとっても暇な時の話相手になるし退屈はしないかな

 カワウソ「ねえジャガー、今日あまり喋らないねー?大丈夫?」

 ジャガー「あ、ああごめんごめん考え事してたんだ」

 そんな他愛もない会話をしながら進んでいくと前方に誰か溺れてるのを見つけた

 ジャガー「君!大丈夫?生きてる!?」

 ????「げほっげほっ、うぅ……はっ!助かりましたありがとうございます!」

 カワウソ「いきてるー!よかったー」

 シマシマ模様のその子はサバンナシマウマで聞いた話によるとさばんなちほーからここまで歩いてきたんだとか

 じゃんぐるちほーからさばんなちほーはそう遠くはないんだけど…何しろ道がわからん!

 シマウマも逃げるのに夢中でよくわからんままここまで来たらしい

 シマウマ「そーですねぇー、どうやってサバンナへ帰れるか帰り道を私と一緒に考えましょう」

 ジャガー「いやー、すまん…」

 カワウソ「わーいわーい道がないぞー」

 陸地を歩きながら私達はカワウソを先頭に道探しをする事に

 ところどころ蔦が出てたり穴が空いててちょっと危ない

 本当にこっちなのだろうか?その時

「ググ〜…」っとシマウマのお腹が鳴ったので昼ごはんを食べることにした

 シマウマ「ジャパリまんは美味しいですねー」

 カワウソ「でしょでしょー、ねえジャガー!なにしてるのー?一緒にたべよー」

 泳ぎと同じくらい木登りが得意な渡りたいは木の上によじ登って高いところから見渡すことに

 すると向こうにゲートのようなものが見えた

 ジャガー「ねえ!じゃんぐるちほーとさばんなちほーの間ってゲートがあるんでしょ?木の上から見えたからそこまで行こっか」「あ、その前に食べてからね」

 こうして私達はなんとかさばんなちほー近くのゲートまで到着

 道中カワウソがずっこけたくらいで大した危険もなくて良かった

 シマウマ「ありがとうございました!私と一緒に帰り道考えてくれてこうやって帰れてなんとお礼を言えばいいのか…」

 ジャガー「いいのいいのこれもフレンズ助けだしね。すっかり暗くなっちゃったね。ほらカワウソ、帰るよ」

 カワウソ「はーい、まったねー!」

 シマウマ「あの!また会いに行ってもいいでしょうか、船にも乗ってみたいし」

 ジャガー「勿論!また会えるのを楽しみにしてるよ。もうお友達だからね」

 後ろ手で手を振りながらまっすぐ歩く帰り道

 またシマウマに会える日が楽しみだ(終)

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