ななみがとおる
岩戸 勇太
第1話 最強バカの生徒会長
プロローグ
我が
普通の高校では自分から生徒会長になりたいといいだすようなやる気のある輩はそうはいない。
結局は教師がこれという生徒に頼む。乗り気でない生徒がシブシブ引き受け信任投票を経て生徒会のメンツが決まる。
校長たちもこんな事を繰り返すのに嫌気がさしたのだ。
適当に教師が選んだ生徒たちを何の連絡もなしに一同に集め、その場でくじ引きをしてクジに当たった者がはれて生徒会長になるのである。
生徒会長は学校の顔であるため、ある程度の成績やルックスが求められる。そのへんは教師たちの厳正な審査があるという事だが、その審査はザルであると断言できる。
生徒会長に決まったのは、学校一のバカと有名な我が幼馴染の周藤ななみ(すどう ななみ)であった。
「では生徒会長補佐に盾梨
クジで生徒会長に決まった瞬間にこの馬鹿者が大声で宣言をした。
鷲谷とは俺の名前だ。ただの一般生徒から俺は生徒会長補佐に任命される。
それだけならいい。生徒会などほとんどやることなどないのだ。都合のいい時だけ学校の代表の役をやらされて、最初から答えの決まった会議をして全校集会では校長の決定を、さも生徒会からの通達みたいな感じで皆に伝える。
それだけならいい。
こいつはいらない仕事を増やす。
むかしからそうだ。こいつは突っ込まないでもいい事に首を突っ込み、必ず大ハプニングにしていく。
こいつの補佐役に任命された瞬間。俺のとてつもない苦労は決まったようなものだった。
「私が生徒会長に決まったからには学校を、地球防衛の要にしてみせます!」
くじ引きの最後抱負を問われたときにそう言ったらしい。
その場にいた者達に生徒会長はそういう仕事じゃないと諭され、野望は却下されたとの事だ。
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