追いつけない2人
けものフレンズ大好き
追いつけない2人
火口でようやくかばんちゃんに追いついたアライさんとフェネックちゃん。
結局実際に話すまで誤解は解けなかったのですが、それ以前に何故ここまで追いつけなかったのでしょう。
確かにバスと徒歩の差はあります。
しかし、
それでも追いつくことは出来ませんでした。
ここではその理由ごとに、具体的にどうしたかも合わせて説明して行こうと思います。
① 話を聞かない
じゃんぐるちほーで話を聞かずにこうざんに登ってしまったのは、皆さんもよく知るところ。
しかしそれはじゃんぐるちほーだけではありませんでした。
これはこはんちほーでのお話……。
「昨日は世話になったのだ」
「いやー悪かったねー」
「いいっすいいっす」
「また来るといいであります」
「それで、帽子泥棒はどっちに行ったのだ?」
「えっと、話を聞いた限りだと、その帽子泥棒ってかばんさんみたいな……」
「かばんさんはそんなことしないのだ! アライさんの命の恩人なのだ!」
「いやでも、私もそれはかばん殿だと思うであります」
「もういいのだ! アライさんが自分で探すのだ!」
「ごめんねー。アライさんはこうと決めたらてこでも動かないから」
その後、偶然へいげんちほーに行くまで、言うもでもなく2人は無駄にかけずり回るのでした。
② 当初の目的を忘れる
これはへいげんちほーでのお話……。
「いやーそれにしても君下手だねー」
「今までそんなに下手な奴見たことないぞ」
「ぐぬぬぬ……」
「まあまあ。フレンズには得意なことと苦手なことがあるもんだよアライさーん」
「でもフェネックは最初から上手くできたのだ!」
「たまたま得意だったんだろうねー」
「アライさんは悔しいのだ! もっと上手くなりたいのだ!」
「じゃあ練習しかないね。私は面倒くさいからしないけど」
「訓練なら私が付き合うぞ」
「本当なのか!? 助かるのだ」
「(これはかばんさん達に追いつくのはまだまだ先になりそうだね)」
その後、アライさんはヘラジカちゃんのスパルタ訓練を受けるのですが、残念ながら上達せず、本当に目的を忘れそうになった頃、フェネックちゃんに言われてようやく出発するのでした。
③意図的に騙される
これはとしょかんでのお話……。
「(しかし博士、あまり早く追いつかれては、かばん共々サンドスターの所に行かない可能性があります。それではせっかくの四神が見つかるチャンスもフイになるのです)」
「(助手の言うとおりですね、我々にも準備が必要なのです)」
「(我々は賢いので)」
「(賢いので)」
「どうしたのだ?」
「実はお前が言っていたそれらしきものを、この当たりで見つけた気がするのです」
「あっちにあった気がするのです」
「本当なのか!? ありがとうなのだ」
「……まあいっか。ありがとねー」
「がんばるのです」
「時間をかけて探すのです」
その後、2人はPPPのらいぶが終わる時間を見計らった博士が「勘違いだったのです」と言うまで、無駄な捜索を続けるのでした。
④ アライさんの個人的な理由
これはみずべちほーでのお話……。
「フェネック! アライさんはPPPのらいぶが見たいのだ! ずっと見たいと思っていたのだ!」
「でもらいぶ見るまで待ってたら、またかばん……もとい、帽子泥棒に追いつけなくなるよ」
「うう……あ、そうなのだ! きっとPPPが帽子泥棒のことを知っているのだ! そうに違いないのだ!」
「アライさんは本当に調子が良いねー。でもアライさんがそう言うなら私は従うよー(ライブが始まる前に聞けば良いんだけど、それ言ったらアライさん困るから止めとくかー)」
「流石フェネックなのだ! ありがとうなのだ!」
その後、PPPの次のらいぶを見終わるまで滞在した2人は、偶然知っていたPPPの話を聞いてろっじアリツカへと向かうのでした。
以上が、それほど急がずさばんなんちほー→としょかん→みなとへと向かっていたかばんちゃん達に、2人が追いつけなかった理由です。
小さな理由も挙げれば、「ジャパリまんをなくした」、「アライさんが溺れそうになった」、「アライさんがどうしても洗いたくなった」など様々です。
でも結末を考えると、追いつけないでよかったかもしれないですね。
おしまい
「当然そうなることは読んでいたのです」
「我々の計算通りなのです」
「我々は賢いので」
「賢いので」
追いつけない2人 けものフレンズ大好き @zvonimir1968
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