自然散策部ではなく異世界調査部だったりします
雪だるま弐式
プロローグ:よくある始まりと意外な終わり
事件番号:J02ー00283
通称:異次元移動門出現 覚得之町神隠し事件
被害者:少年1名 少女2名 無事救出
担当官報告書 当事者の証言調書抜粋
被害者少年Yの証言
その日は幼馴染と一緒に受験合否確認に行ったんです。
だから、日付はよく覚えているんです。
そして、二人とも仲良く合格したんで、お祝いってほどじゃないですけど、そのまま遊びに行ったんです。
今まで、受験勉強ばっかりで大変でしたから、こうパーッとという話になりまして、近くの焼肉店に行った帰りのことでした。
「いやー、食べた食べた」
「久々だよな外食なんて」
「そうだね。ここ最近ずっと勉強ばかりでさ、受験が終わっても受かるかどうか、心配で御飯が喉を通らなかったよ」
「それはうそだ」
「ひどいなー。私はゆーやと同じ学校に行けるかどうか瀬戸際だったのに」
「ちゃんと勉強してればよかったんだよ」
「ははは、それは勉強ができる奴のセリフだね」
「だから、勉強に付き合っただろう」
「うん。ありがとう」
「でもさ、もういい歳なのに、越郁は身長伸びないなー」
「それは言わないで、私だって気にしてるんだから、きっと、進学すれば、こうバインバインに……」
「はいはい。期待しているよ」
「全然期待してないよね!?」
そんな会話をしながら、のんびりと歩きながら家に帰っていたんですが、ふいに、ある公園に目がとまりました。
「どうしたの?」
「懐かしくないか?」
「懐かしい? あー、そういえば昔はここでよく遊んでたね。ゲームばかりしてないでって言われて、ここに来てたんだよね」
「別にバカってわけじゃないよな。頭使うゲームは僕よりできるのに、なんで勉強は苦手なんだろうな」
「興味がわかないんだよ。合う合わないだね。と、そうそう、あそこのブランコに乗ってジャンプとかしたよねー」
「危ないからやめろって言っても聞かなかったよな。そして、着地失敗して大泣きしたっけ」
「それは言わないお約束だろ。まあ、そのあとはゆーやがおんぶしてくれたよね」
そういって、彼女が背中に飛び乗ってきたときのことでした。
公園の隅で、何かが光った気がしたんです。
「ん? ゆーや、どうしたの?」
「いや、さっき、あそこで何か光らなかったか?」
「あそこ? ああ、あそこの林の奥って小さいけど切り開けていて、ちびっこたちの秘密基地みたいになってるから、持ち込んだおもちゃとか何か反射でもしたんじゃない?」
「そういえばそんな場所あったな」
「いってみる?」
「そうだな」
「よし、なら、ゆーや発進!!」
「はいはい」
ただ懐かしい場所を見るつもりで足を進めて、開けた場所には一人の女性と、光る穴?みたいなのが存在していました。
その女性はこちらに気が付いていないようで、光る穴に目を奪われているようでした。
僕も見たこともないものを見てなんていえばいいのかわからずにいたんですが、背中に乗っていた彼女は違った反応をしました。
「おおー!! あれって、まさか、異世界の扉ってやつかな!? それとも神隠し見たり!?」
「え!?」
そんなことを大声で叫んで、その声に驚いたのか、光る穴を見ていた女性は慌てて振り返り。
「えっ、きゃ!?」
足元の枯葉に足を滑らせて、光る穴へ倒れこみました。
僕や彼女のせいで驚いたのは明白で、僕は慌てて助け起こそうとして光る穴にちかよったんです。
「ちょ!? ゆーや!? まっ……」
彼女の制止を聞かずそのまま光の穴に踏み込んでいました。
あの時は、驚かせたことを謝らないとって思ったんです。
「大丈夫ですか?」
「あ、ああ。すまない。みっともないところを見せたね。何か光る穴見たいなのが目の前にあってね。って信じられないか」
女性はそういいながら、転んだ体を起こしながら僕と同じものを見ていたと発言しました。
「いえ、僕も同じものを見ました」
「そうなのかい? さて、とりあえず、公園の方に戻ろうか」
「いやいや、お二人さん。周りをよく見てみてよ」
気が付けば彼女は僕の背中から降りていて、やれやれといった表情をしていた。
「周りって……え?」
「ここは……どこだい?」
確かに木々があり、公園の林の中と雰囲気は似ていましたが、それだけでした。
僕たちは気が付けば別の場所に立っていたのです。
僕や女性が通ってきた後ろには、光の穴など存在せず、ただ生い茂った林、いえ森が続いているだけでした。
「あの妙な光の穴に入って、どこかに飛ばされたってところかなー。定番だね」
「定番って、越郁がいつも読んでいるような?」
「まあ、ラノベの異世界って断定するのは証拠が足りないけどね。さっきの公園から見知らぬ森の中に移動したのは間違いないね」
「……」
越郁が言う話はあまりに荒唐無稽だけど、現実は知らない場所にいるからな、何と言っていいのか悩んでいると、女性の方が口を開きました。
「ふむ。そこの越郁君でいいかな? 君が言うように、別の場所に瞬間的に移動したというのは確かのようだ。僕の腕時計はあれから数分しか経っていない。君たちはどうだい? 時間を確認できるものは持っているかい?」
「あ、はい。えーと、時間は公園に訪れたときからあんまり経っていませんね」
「せいぜい、近くのコンビニに移動するだけの時間だね。こんな森に入り込む時間はないね」
「そうだね。僕もそう思う。さて、とりあえず、自己紹介をしようか。そこの越郁君の名前だけ知っているのは不公平だしね。同じ境遇だから、仲良くやりたい。僕の名前は
「あ、先輩なんですね。覚得之高校に4月から1年生の
「私も同じく覚得之高校に4月から1年生の
「へえ。今日が確か、合格発表だったね。受かったんだおめでとう」
「ありがとうございます」
「しかし、君たちも災難だね。こんな変なことに巻き込まれるなんて、好奇心は猫を殺すってところだね。さて、これからどうしようか。見たところ、大きな建物はなさそうだ、一面木しか見えない」
そういわれて、僕たちはこの状況を解決すべく意見を出し合うことになりました。
「うーん、どうしましょうか。越郁はどう思う?」
「僕も聞きたいね。越郁君はこういう出来事が起こる本を読んだことがあるんだろう?」
「え? そういわれても、あれは物語だし……。とりあえず、まず状況をしっかり整理しましょう」
「状況って言ってもいきなり公園からここに移動したとしかわからないぞ」
「そうだね。あとは、ここが起伏がない森林というだけかな。どこかにわかりやすい山とかあれば目印に歩けて方向確認もわかりやすいんだけどね」
「……宇野空先輩、今の持ち物って何がありますか」
「えーと、僕は財布に携帯電話ぐらいだね。ちょっとした散歩のつもりだったから」
先輩がそういってあることを思いつく、携帯電話なら……。
「私も先輩と同じ……って、ゆーや、携帯電話確認!! やっぱり県外か……」
「こっちも県外だ。これは機内モードにしといた方がいいな」
「僕も県外だ。で、機内モードって、飛行機にのるときにする奴だよね? それをなんでいまするんだい?」
「えーと、県外だと電波拾おうとして、電力消費が激しくなるんですよ。この状況で、電池が切れたら……」
「なるほど、よくわかった。節約してもせいぜい2日3日だろうが、それは大事だろうね」
先輩は納得して携帯電話を機内モードに切り替える。
「で、君が肩から下げている小さいカバンには何が入っているんだい?」
「あ、えーと、いろいろありますね」
とりあえず、カバンを地面に下して、中身を地面に広げる。
飲みかけの500mlの天然水、小さいエコバック、折りたたんだビニール袋二つ、ハンカチ、ポケットティッシュ二つ、小さいノート、ボールペン。
「……なんというか、勇也君は堅実なのかな?」
「ゆーやがお母さんっぽくてたすかったよ。とりあえず、今日の飲み水は大丈夫そうかな。あとはトイレで拭くものがあるのはたすかるな」
「なるほど、そうだね。この状況でこれはありがたい」
なんか釈然としないけど、助けになるのなら問題ないと思いました。
「とりあえず、普通の山での遭難とはわけが違うし、ここは日本ではない可能性が高い。そして、救助が来る可能性は極めて低いから動いて人を探した方がいいと思う」
「うん? なんで越郁君はここが日本じゃないって思うんだい?」
「簡単ですよ。日本にいて山が見えない、起伏がほぼない森林なんて存在しませんから」
「「あー、なるほど」」
「ということで、具合が悪くなければ、歩きたいんだけど。ゆーや、先輩大丈夫ですか?」
「問題ないよ」
「僕も問題ないね」
「じゃ、適当に歩いてぐるっと回ったりするのは嫌ですから、この石で……」
そういって越郁は足元にあった細長い石を持って、木に殴りつけました。
「よし、これで目印はできた。これを適度にやっていけば、そう簡単に回ることはないし、迷子にもならない」
「そうだね。いや、正直、越郁君や勇也君と一緒でよかった。一人だったら、道具も知識もないままだったからね。これは不幸中の幸いだね」
そして、僕たちは森林の中を進んでいきました。
でも、なかなか人と出会うようなことはなくて、時間だけが経っていきました。
「はぁっ……、ふうっ……」
僕と越郁はまだ平気だったのですが、先輩の息が上がっていたので、休憩をとることになりました。
「越郁、ちょっと休憩しよう」
「え? まだ一時間すぎたぐら……そうだね。無理したところで、体力をなくすだけだね」
「はい、お水です。先輩、体は大丈夫ですか? 具合が悪かったりしますか?」
「す、すまない。ただ虚弱なだけだよ。はは、きょ、今日は調子がいいと思ったんだけどな。でも、少ない飲料水だ、まだ僕は大丈夫だから」
「僕たちは大丈夫ですよ。お昼にたらふく飲んで食べてきたばかりですから」
「だね。焼肉をお祝いでたらふく食べて、ジュースをたくさん飲んだから大丈夫ですよ。無理をして倒れられる方が困りますし、飲んでください」
「……ありがとう」
それでも先輩は遠慮してか、一口水を飲んだだけですぐにペットボトルを返してくる。
「大丈夫だよ。水は足りている。だた体力がなかっただけだから。少し休憩すればもとに戻るよ」
「何か杖になる枝でも探してきます」
「あ、そこまで……」
「大丈夫ですよ。そこらへんに枝は落ちていますし、えーっと、これは長すぎるな、こっちかな? いや、持つのには不便か」
「はぁ、勇也君は実に優しい性格らしいね」
「そうですよ。ゆーやは超優しいですからね。あげませんよ?」
「おや? やはり付き合っているのかい?」
「あれ? 付き合っているように見えました?」
「最初は何か小さい妹を連れた兄弟に見えたよ。でも、自己紹介もしてもらって、今までの仲の良さを見れば誰だってそう思うさ。付き合って長いのかい?」
「ええ。生まれてからずっと一緒ですよ。高校だってゆーやについていくためにがんばったんですから」
「それは、幼馴染っていうやつかい。うらやましいね。僕は親の転勤でそういう関係の子はいなくてね。まあ、こんな感じで虚弱なのが友達がいない原因なんだけどね」
「じゃ、僕たちが友達になりますよ。こんな感じでどうです」
「ああ、ありがとう。どっちの意味でもね。じゃ、僕も十分休んだし、いこうか」
杖代わりの枯れ枝をしっかり握りしめて、先輩は立ち上がる。
見た感じは大丈夫そうだったので、探索を再開する。
「水場でも見つかれば、いろいろと助かるんだけどなー」
「水の音とか聞こえませんか先輩」
「いや、そういう音は聞こえないね」
「最悪、朝露を回収かな。果実とかあればいいんだけど、そういうのは今まで歩いてきてみなか……」
ギャァァァゴォォォ……。
越郁がそう言いかけたとき、そんな雄たけびが聞こえて僕たちは固まりました。
「いまの聞こえたよね?」
僕は確認するように2人に問いかけました。
やはりというか、勘違いではないようで、2人とも
「ああ、聞こえたよ。とても、友好的には聞こえない声だったけど」
「というより、なんかこう、異世界ものでお約束のモンスター……かな?」
「そんなことが……」
バキバキ……。
越郁の言葉を肯定するように、木々が折れる音がどんどんこちらに近づいてきて……。
グルルルル……。
森林の奥から翼の生えた恐竜がでてきた。
いや、あれは、ファンタジーものによく出てくる、ゲームや映画で定番の……。
「ド、ドラゴン」
「やっぱり勇也君にもそう見えるかい。僕にもそう見える」
「2人とも思ったより余裕なのかな? とりあえず、目を離さず離れるよ。こっちの様子をうかがっているみたいだし、いきなり動き出さずにゆっくりとだ」
余裕があるとかではなく、もう頭が現実に追いついてないんだと思います。
だから、ある意味助かったのかもしれない、叫んでいたら教わられていたと思いますから。
「ゆくっり、ゆっくりだよ」
僕は越郁の言葉に従って体を普通に動かしていたけど、先輩は限界だったみたいで、うしろ向きで歩くなんて器用なことをする体力はすでになかったみたいで、後ろに倒れこむ。
トサッ。
先輩の体がどれだけ軽いかわかるような優しい音だったんですが、ドラゴンには僕たちが獲物だというのがわかる合図だったみたいで……。
グルゥァァァァ……!!
「ゆーや!! 先輩抱えて!!」
「わかった!!」
そして、ドラゴンとの追いかけっこが始まったんです。
どこをどう逃げたとか覚えていません。
幸い、ドラゴンは木が邪魔になっていて、思うように進めなかったのか、気が付けば逃げ切っていたようです。
「ぜー、ぜー……逃げ切ったのかな」
「た、たぶん」
「あ、あの、降ろしてもらっていいかい」
「あ、はい。すいません」
「いや、謝るのは僕の方さ。完全な足手まといだった。すまない」
「仕方ないですよ。なあ、越郁」
「うん。あれは仕方がない」
「でも、僕をわざわざ助けてくれた。あの時、僕を置いていった方が……」
「友達を置いていくことなんてしませんよ。な、越郁」
「まあ、余裕があったから運んだだけですよ。ゆーやが無理そうなら私は頼まないですから。あと、学校の説明とか案内してほしいですし、前払いってところです」
「ふふっ、勇也君もだが、越郁君も大概だね。任せてくれ。ここから戻ったらちゃんと案内させてもらうよ」
正直、戻れるとは思っていなかったですけど、そんな会話して不安をごまかしていました。
そうしないと、3人とも、叫びそうだったんで。
「とりあえず、日が暮れてきたし、迂闊に動いて怪我をしてしまえば非常にまずいから、今日はここらへんで休む方がいいと思うんだけど。ゆーや、先輩はいいかな?」
「越郁の意見に賛成。無理に動いて怪我とか洒落にならないし」
「僕も賛成だよ。でも、あのドラゴンとか大丈夫かな?」
「あれは、近づいてくれば音でわかりますし、木の上にでも上って休んでおけば大丈夫でしょう。今のところドラゴンは追いかけてこないし、たぶん目視で認識しているんだと思います」
「なるほど、匂いなどで追ってこれるなら、すでに僕たちは追いつかれているだろう、なら視界に入らない木の上が安全か」
「上りやすくて、上でゆっくり休めそうな枝の太い木がないかな? 私身長短いし」
「それがあると僕もありがたいな。体力がないからね。都合がいいとは思うけど」
「まあ、探すだけ探してみましょう」
探した結果、そこまで都合よくはなかったけど、枝の太い木を見つけて、僕が2人の踏み台になって、ギリギリ上ることができました。
「お、思ったよりも高いね」
先輩は地面を見つめてそういう。
確かに、4mぐらいの高さだから思ったより、地面が遠い。
そんな感想を抱いていると、木々が折れる音が響く。
バキバキ……。
「……まだ遠いね。降りて移動するかい?」
「このままじっとしているのも手だね。ゆーや、どうする? どっちもどっちだとは思う」
「うーん。他に同じのがいないとは限らないし、このままじっとして情報集めたほうがよくないかな?」
「そうだね。あの音源だけしかいないなんてことはないだろうし、正直、僕が木から降りてまた歩くのはちょっと厳しいと思う」
「じゃ、静かにして様子を見よう」
バキバキ……。
じっと、静かに息を殺して、その音源がどこから来るのか落ち着いて耳を傾けていたのですが、こういう時は、いい方向に転ばないようで、音がどんどん僕たちの方に近づいてきていました。
グルルルル……。
唸り声をあげて、姿を現すドラゴン。
こっちには気が付いていない様子で、ゆっくりと歩いていました。
おかげで、その緊張感の中で、なんであのドラゴンは翼で飛ばないのか? なんてことを考えていました。
そんなことを考えていると、ふいに空から変な音が聞こえたと思ったら……。
ズドーン!!
そんな爆音を立てて、ドラゴンがいた地点が吹き飛びました。
「うわっ!?」
「な、なにが!?」
巻き起こる衝撃と爆風に体が揺らされますが、僕と越郁は何とか体勢を整えてこらえました。
が、先輩はそうもいかず……。
「きゃっ!? う、うそっ!?」
木から転落してしまいました。
「い、いたいなー」
幸い動けないような怪我はなかったようで、体を起こしましたが……。
グルルルル……。
未だ煙が晴れない奥からそんな声が聞こえてきて、とっさに僕は木から飛び降りて、先輩の手を思いっきり引っ張り、その場から離れたとたんに、ドラゴンが煙の中から飛び出してきました。
グルァッ!!
ドラゴンはそのまま越郁が残ってる木に食いつき、へし折りました。
「うげっ!? ゆ、ゆーや!!」
先輩を手を放し、落下する越郁のところへ反射的に走りなんとかキャッチに成功。
でも、そこはドラゴンの目の前で……。
グルルル……。
そこにいたドラゴンは口から火を漏らしていて、たぶん炎をはくんだなーとわかりました。
それはよけられそうもないことも、せめて、越郁は俺が盾になれば、燃やされることは防げるかも、なんて淡い期待を抱いていましたが……。
「ちっ、浅かったわね!! そこの3人動かないで!!」
「へ?」
「はい?」
「?」
いきなり人が乱入して、僕たちが惚けている間に、剣を引き抜いて、ドラゴンを切り飛ばしました。
文字通り真っ二つでした。
「ふう。3人とも大丈夫そうね。私はあなたたちを救出に来ました」
そういって、振り返った人は、女性で僕たちよりも年上にみえましたが、耳が長くて、まるで……。
「「「エルフ?」」」
「ん? ああ、そうよ。私はエルフ。この春から覚得之町に派遣されてきたの。名前は里中恵。よろしくね」
「「「日本人の名前!?」」」
これが、僕たちがあの世界に初めて入り込んだ始まりと終わりまでのいきさつです。
以上が今回における被害者の証言による道中の話しです。
危険度調査などは後日行いますが、そこまで危険地帯でないのであれば、彼らをそのまま現地調査員、交渉役として送り込むことは可能です。
本人たちの状況把握が済み次第、その手筈を整えます。
異世界管理局 日本覚得之町支部 派遣調査員部長 里中恵
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