2017年度読売巨人軍について思うこと。
石川暁
第1話
2017年度プロ野球が開幕して、私も新天地での生活がそろそろ1年になるので思うところを記そうと思う。
そもそも、関西に生まれればタイガースを応援しなければならないルールは無く、横浜に引っ越したらベイスターズを愛すべきでもなく、福岡に転勤したらホークスに全身全霊を込める必要もないが、日本に生まれては巨人軍のことを知らねばならない。
その栄光の歴史は昭和平成の歴史であり、巨人軍の中継をしなくなったことと日本国の没落は相関関係を維持しているのだ。
おそらく、長嶋終身名誉監督とナベツネがいなくなる時が新生の時であると思うのは至極当然のことであり、何もおかしいところはないのである。
老いてなお影響力を隠然と保持し、その戦力と戦略の組み立ての中に頭の固い者たちがいる限りは栄光を勝ち取ることは困難といってよいだろう。
とはいうものの、別に他球団に興味がないわけではない。むしろ、ベイスターズとタイガースは好きな方である。
ベイスターズについては4年間を横須賀で過ごしたことと暗黒時代を脱出しつつあるという期待によって好感を持っているし、タイガースは幼少期からなじみのある球団である。
というか、応援歌を最初に覚えたのは「六甲おろし」であるし、松井秀喜がヤンキースに行ってしまったあとはタイガースがこの世の春を謳歌していたので否が応でも星野監督の胴上げを見ていたのだから。
というわけで、私が好きなセリーグの球団は巨人、横浜、阪神である。
問題は現居住地が広島県であるということである。
テレビはどのチャンネルを回してもカープである。職場の者どもはほぼ全てが赤ヘル軍団。巨人軍の本営である日テレ系ですら開幕戦をカープ戦、である。インターネットが発達していなければ私は一球速報で勝利の美酒を掲げていたことであろう。
せめて衛星放送で巨人戦を中継してほしいところではあったし、開幕戦くらいは別の系列で中継をしろよ、と心の中で毒づいたりもした。
広島という土地柄は広島市を除けば田舎でしかない、というと地元民に血祭りにあげられるのだが多分事実なのである。
ただ、強烈な地元への愛着からくる自負心と原爆ドームのせいであろう、関西出身のジャイアンツファンはそもそも辛いの当然であるが、少しでも隙をみせるとカープ愛を強要してくるのは始末に負えないのである。
ある者は高圧的に「なぜジャイアンツなのだ、カープだろ!?」、ある者は「今年ばかりは夢を見させてくれ(2016年9月ごろ)」と。夢なら勝手に布団の中で見とけ!と言いたい。
というわけで、私はあと数年で自我崩壊を起こすだろう。
対策を講じなければならない。が、「郷に入っては郷に従え」の旗印のもと挑みかかってくるので、「去年は優勝を譲ってあげた」と言いながら私はゲスい性格をさらにゲスくさせてしまう。大体、V9って言葉がある中でV7って凄く違和感を感じてしまうんですが。
とりあえず、中日に3連勝からの横浜にも1勝の4連勝で今日も良く寝られそうだ。
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