俺と幼馴染、関係修復物語!
亜都璃 烈火(あとり れっか)
第1話 幼馴染、偽りの仮面はずします。
いつもと同じ休日。いつものように二度寝して、昼前に起き、ゲームして、漫画やラノベを読む。そうするつもりだったのに、、、
俺は、、、学校にいたんだ、、、
『ナンデ?ネエナンデ?オレ、ナンカワルイコトシマシタカ?』
『おい!うるさいわよ!いつまで引きずってんの!』
『イツモノ、、、キュウジツガ、、、ナクナッテ。。』
『いいでしょうが。いつも同じ過ごし方してるならむしろ違う過ごし方してみたら。』
『やだ、、、』
『あ?』
『ナンデモナイデス、、、』
『早くそれ終わらしてよ?まだまだやることいっぱいあるんだからね?』
『えっ!?これやったら帰っていいんじゃ、、、?』
『バーカ。今日は夕方まで帰さないわよ。』
『ゆ、夕方まで!?鬼でしょ!?先輩絶対怖い嫁さんになり、いえ!なんでもありません!すいません!』
『あはは〜〜♪殺すわよ、後輩♪』
え、笑顔が怖いぃ!ってかまずい!非常にまずい!これはまたアレをされんじゃ!?
『ぎゃぁぁぁぁ!!!待って待ってお願いだから腹パンだけはやめてぇぇっ!!後生だからぁぁぁぁっ!!』
その後、腹パンをもろに食らった俺はしばらくの間、作業がろくに進まなかった。
あ、その間両者とも無言プレイだったからまだ助かりました。話すと地雷を踏みそうで怖かったんです。本当に。
『ところで拓真くん?あなたさっきいつもの休日って言ってたよね?ってことはもしかして過ごし方も同じなの?』
『はい?あぁそうですよ。俺、学校来ても楽しい事ないし、彼女もいないし、部活も興味がわかないし、とにかく休みはいつも大切にしてきたんで。ちょうどこの学校に入ってからですけどね。』
『はぁー …あなたねぇ。大切にするどころかむしろ無駄にしてるってわからないの?それで楽しいの?』
『ええ、それなりには。でもイケメンでもない俺がどうやってリアルに充実した生活をできるというんですか?』
『今のこの状況。結構うらやましがられるシュチュエーションだと思うわよ?』
『うらやましい!?この地獄のような状況が!?』
『地獄とは何よ!第一考えてもみなさい?普段、男の子と話さない生徒会長であるこの私が幼馴染であるあなたと話しながら作業をしてるのよ?それも2人きり。どう?』
『どうって。そりゃ楓が…いやいや!先輩が普通の女の子だったらその通りだけど、俺、今完全に奴隷だからね?そんなこと考えれる訳ないじゃん?』
『はぁ!?私が普通じゃないっていうの!?』
『だって、暴力は振るうし、幼馴染なのに2人きりでも先輩ヅラだし、男をみんな上から目線で評価してるし、酷い言われ方してると思ってるだろうけど、事実そうなんだよ?』
『た、拓真!あなたって男は!女の子に対して、そんなの…ひどい…』
あぁ…確かに言い過ぎた。あの楓姉が泣きそうになってる。多分。
『…っていいわよ…』
『へっ?』
『帰って!もう拓真の顔なんか見たくないっ!!!グスン…えーんっ!』
ええっー!?なんか泣かせちゃったんですけどぉぉ!? …ってどう考えても俺が悪いだろぉーがぁ!!!
『か、楓姉!…ごめん。悪かったよ。言い過ぎた。もう俺、なるべく楓姉に近づかないようにするから。ホントにごめん。』
『やだぁ!そんなのもっと嫌ぁぁ!拓真と会えないなんてもっと嫌ぁぁっー!』
『ええっ!?じゃあ俺、どうしたらいいの!?』
『拓真のバカァ!私はぁ!ずっと……ずーっと拓真のことばっかり考えてるくらい好きなの!大好きなの!結婚したいのぉ!!』
『ちょっ!待って待って話がおかしな方向にいってるよ!それに最後は気が早いだろぉ!』
『とにかく!私は大好きなのぉ!ずっとずっと前から大好きだったのぉ!なのにどうして私から遠のいて行こうとするのぉ!』
『だ、だって昔から楓姉は俺の事、下僕扱いしてたじゃないか!それに俺が中学の時告白までしたのに断っただろ!?なのになんで今!ここで!そんなこと言うんだよ!』
『へっ!?だ、だってアレは!冗談だと思って…』
『アレが冗談!?そんな風に見えてたのか!?その1日の授業をほとんど聞かないで放課後のこと考えてたくらい真剣だったのに!ひどいのはどっちだよ!?』
また抑えられずに言いたいことを言ってしまった…やはり俺は自分自身が嫌いだ…
『ご、ごめんなさい!拓真がせっかく真剣だったのに私って…うわぁーん!』
『はぁー…駄目だ。これじゃあエンドレス討論になっちゃう!ねえ、楓姉!一回落ち着こう!俺も楓姉もとりあえず一旦ストップ。』
『ぐすっ…そんなこと言って、拓真帰ったりしない?』
『うん。しないよ。しないから。したら殴ってもいいから。』
『うえーん!拓真ぁー!』
バサッ!といった感じで楓姉が勢いよく抱きついてきた。
深刻な状況なのに俺ってやつは、楓姉のスタイルが良すぎるせいで伝わってくる巨乳の感触にドキッとした。
実は中学の時の告白以来、まともに楓姉に近づかないようにしていた(トラウマで近づけなかった)のだが、楓姉が高校で生徒会に入ってから無理矢理雑用をさせられるようになったのは疑問にあった。そしてそれは俺をそばに置くためだったと今気づいたのだ。
と、少しの間抱きついている間に楓姉も泣き止んだようで。
『グスッ…ごめんね。拓真ぁ。私、私がわる、』
言い終わる前に、俺はギュッと抱きしめた。
『ごめんね。楓姉。俺、もう楓姉とはただの幼馴染にしかなれないと思って諦めてたけど俺の勘違いだったんだね…』
『ううん!私の方こそごめんねっ!アレがあった後謝ろうと思ったんだけど、拓真に会いに行くのが怖くなって…いつの間にか私が2人きりになれるようにって無理矢理上から目線で生徒会の雑用をさせるようになって…いつか謝ろうって…でも出来なくて…だって!だって…拓真がまたいなくなったら私、耐えられない…そう思ったから…』
『うん。楓姉の言い分は分かったよ。でもとりあえず離れていいかな?胸が当たっていろいろ爆発しそうで…』
『やだぁ!話が終わるまではだめなのぉ!絶対に離さないっ!』
な、なんだこの可愛い女の子は!?俺の幼馴染はこれが本来の姿だったっていうのか!?というか離さない…か。耐えろ、俺の色々。と、とりあえず…
『もう、俺も言いたいこと言ったからさ。俺たち一回関係リセットしない?幼馴染の関係からやり直すんだ。』
『ふえっ?あの、拓真。恋人になってくれないの?』
『俺もそうしたいけど、俺たちには早いよ。だって幼馴染のわりにはお互いのことあんま知らないだろ?俺中学の時から幼馴染らしいことしてないよ?だからやり直そ?このまま恋人になっても長続きしないと思うんだ。』
『う、うん。で、でもでも!将来的には恋仲になってくれるよね!?』
『うん。楓姉の気が変わらないなら、多分ね。』
俺の女の子耐性のせいで他の女の子に好意を抱いちゃうかもだけど…
『うん!うんっ!えへへっ♪拓真と仲直りできたぁ〜♪ ごめんね♪もう偉そうなふりの芝居はしないから。』
『芝居だったの!?はぁ…まぁとりあえずもう本来の楓姉と一緒にいてあげたいんだ。きっと今までも無理してたんでしょ?だからせめて俺の前ではさらけ出してほしい。それだけが俺からのお願いだよっ。』
俺はもう少し抱きしめる力を強めた。
『拓真ぁ…うん!もう拓真と一緒の時はありのままでいるから。だからこれからよろしくねっ?』
『ああ、こちらこそっ!』
ああ…俺は今気づいたんだ。俺はリア充に一番遠い存在にだったけど、一番近い存在に格上げされたんだって!
俺の名前は一条 拓真。俺の幼馴染、青柳 楓は遅ばせながら最近、本当の意味で幼馴染になった不器用ですっごく可愛い俺より1つ年上の女の子…
今、俺と楓姉の関係
作者より…
『感想をお待ちしておりますm(_ _)m』
『よかったら、レビューやフォローお願いいたします♪』
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