第35話 奇妙な夢 4
「ねえ、ハルトさん。欲しくなっちゃった。俺の後ろ、解して」
少年がそう言って両脚をハルトの上体に近づけた。
熱に浮かされ、息が荒くなったハルトはケイイチの脚をぐっと引き寄せ、内腿に夢中で舌を這わせ始める。
ケイイチも満足そうな顔でハルトの性器を口に含み始めた。
濡れた音が部屋中に響きだし、ますますいたたまれなくなってくる。
早くここから出たい。
萌はとりあえず部屋の隅っこで、最中の二人が視界に入らない様、背を向けて座り、ついでに耳も塞いだ。
これは最後までここに居ないと出られないなんてことは無いよな…と、嫌な予感がしたときだった。
遠くで電子音が聞こえた気がした。
それはかすかな、本当に小さな音だったが、耳慣れた音に思えて萌の注意を引いた。
繰り返し鳴る。
…ポーン。
…ンポーン。
ああ、うちのインターホンの音だ。
そう気付いた瞬間、今、起きているのに、『目が覚めた』というはっきりとした感覚があった。
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