共に働き始めたのに
私と同じ日にもう一人働き始めた人が居て、その彼女は中国の人で日本人の旦那様がいらっしゃる方でした。二週間経つか経たないかのある日の昼休み前、目に涙を一杯貯めて、「私、もう無理です。もうやめます。。」と言ってきました。
「そんなことを言わないで、一緒に頑張りましょう。」と言ったのだけれど、彼女は次の日から来ませんでした。
職場では結構理不尽な事がありましたが、言葉の問題もあって、彼女にとって私よりか辛い環境だったのかな~と振り返る。
調理補助の仕事では段取りだらけで時間内に終わるの?と言うほどに次から次へこなさないといけないほどでしたが、ここ、デイサービスでの仕事は段取りだけを考えたならそんなに詰め込むほどでは無いのですが、逆に手持無沙汰にならないように段取りばかりを追いかければ、利用者様への眼がおろそかになってしまいます。それでも、次に何をしたらよいか?という事は新人にはまだまだ分かりません。そんな時、傍に居る人に「私。。何をしたらよいでしょうか?」と質問するのですが、質問された先輩もどう答えて良いか?困っている瞬間もあったりします。それでも何かの指示をもらい、その通りに仕事をこなしていると、
「何やってんの!そんなことは今やらなくてもいい!こっちを手伝って!」と怒鳴られるのです。新人なのだから怒鳴られるのも仕事のうちかもしれない。。ただ、デイサービスという事は、傍に利用者様がいるのです。。自分がその立場だったら、人を怒鳴っている姿を見た時、嫌な気分になる筈です。
今思うと、そんな理不尽な怒鳴り声は私よりその彼女に向けられている事が多かった。。{人前で怒鳴られる。。}彼女の自尊心はきっとガタガタに壊れてしまったのだろうと思います。。
彼女が居なくなる前日、ミーティングがあり、彼女も参加していました。
私が信頼する宮本さんが先輩たちに一喝。
「あなた方は何回同じことを繰り返すのですか?今までどれだけの新人が辞めて行ったのですか?それから新人のみなさん。これはチクるとかそういった問題ではなく、どんな些細な事でも私に全部報告してください。そして先輩の方たちはそろそろ変わらないと。。よろしくお願いします。」
それを聞いた時、彼女はやめたいという話を宮本さんにもしていたんだと思うと同時に、この職場は最初に印象を受けた通り宮本さんが居る以上大丈夫だと確信しました。
それなのに彼女が辞めてしまった事は私はショックでした。
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