生まれてきた目的に辿り着くまで
紫ぐれ 麻衣
プロローグ
覚悟
公開していたのですが、その後の仕事模様の中で外せない体験もあり、又、父の状況も大きく変わりましたので書き直しの為、一旦ひっこめます。。★を付けてくださった方、申し訳ありませんが、書き直すまでお待ちいただければ幸いです。
と思ったのですが、、これはこれとして置いておくことにして新たに書く事にしました。よって、又基に戻させていただきます。。
↓
加齢黄斑出血。。今私の右目はこの病と闘っている。欧米では失明率ナンバーワンの病気らしい。眼底の黄斑部の血行が悪くなり、そこに脆い新生血管が伸びてきて、眼底内で出血させたり詰まったりして、視野の欠損や歪み、そして出血が邪魔をしてどんどん見えなくなり、失明する病気。
日本でも五十歳を過ぎると結構な確率で増えてきていますが、その認知度はまだ低い。。
目に注射針を指して黄斑部に直接薬剤を入れるのが根本治療、生えかけた新生血管をレーザーで焼く事も治療ですが、伸びすぎた血管は焼くことができない。。
すなわち、再出血という爆弾を抱えたまま過ごさねばならないのです。。
又、出血の場合によって、根本治療がすぐにはできない事がある。
眼球に大きな血の塊が中心部にある場合、それを手術で押しのけ、根本治療できるように整える場合。もしくは、血の塊ではなく、ダラダラ血が眼球内に溶け出すような出血の場合はその血液の代謝を待って血が完全に代謝されてからでないと根本治療は出来ないらしい。
私の場合は一度目の出血はさほどでもなく、すぐに治療が出来るようでしたが、その直後、大きな出血があり、血の塊が出来てしまい、手術入院をしましたが術後の入院中に塊が粉々になってしまい、血液成分が眼球内に充満してしまったせいで、数日間、右目は全く見えない状態。。治療のやりようが無くなり、退院し、ほぼ一か月眼球内の血液の代謝待ち状態になりました。
運の悪い事にそんなタイミングで父親の事で右往左往される状態が重なり、今度は三度目の出血が起こり、更に代謝待ち状態が延期になる。。
この病気が怖いのは、この出血の頻度が多くなり、益々治療不可能となって完全失明するというものです。根本治療ができない間は新生血管は伸び続けるからです。。
しかし、私はへこたれるわけにはいかない。。
会社から傷病手当の申請をしろと説明され、この傷病期間に良い結果が出なかったとしても、人生五十年以上生きてきて、やっとやりがいのある仕事。。目的を見つけ出したのですから、たとえ、どんな状況に陥ってもこの仕事だけは手放さない覚悟を持っています。そのお仕事は介護のお仕事です。。
初任者研修という仕事をするための最初の切符のような資格ですが、その切符を得て、わずかですが半年働いてみて、紆余曲折な人生を歩んだ私の人生経験すべてがこの仕事の糧になると実感させてくれたのがご利用者様でした。
介護の仕事の喜びを私は知ってしまった。
たとえ片目になったとしても介護士として働く事。私は諦める事が出来なくなってしまいました。
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