また会いましょう。

@ichigodaihuku

序章

恋をすれば心はボロボロ、人を憎めば憎み返され、人生を楽しめば嘲笑される。

何をやっても駄目みたいだ。僕は何もしてはいけないらしい。

人生17年生きてきた。生きようと思えばもっと生きられる。

だけどもう生きたくない。周りの人たちも遠回しに「死ね」と言っている。あくまで遠回しにだ。だから僕が今立っているビルの屋上から飛び降りたところで、それは自責になる。自責にしかならない。憎らしい。いっそのこと殺してやりたい。

人を殺すこと、それは僕の性に合っていない。だから今更考える事でもない。

僕は河崎雄太。17歳。高校生。クズ。ゴミ。ろくでなし。今とあるビルの屋上にいる。なぜかは分かるだろう。これから死ぬんだ。肉の塊になろうとしている。君たちには僕が臭い屍になったところを見せるつもりはない。僕の今までの人生、日常、思い出、全てを君たちに聞かせる。そして君たちの頭の中を腐らせるんだ。ヘドロみたいにドロドロになるまで。

今日までの17年間。疲労しか感じたことがないかもしれない。疲労。疲れた。やっと楽になれる。解放される。あともう少しで。君たちに話して聞かせるまでは。

この物語は酷い。何のアクションもない。善人なんか出てこない。読んでるうちに鬱になりそうな事ばかり。でもこれが現実だ。僕にとっての現実。

最後まで読まなくてもいい。こんなクソみたいな話。誰が好き好んでこんな小説を読もうと思う。だけどそれでも僕は書く。死ぬ前に書く。書いて死ぬ。死んで楽になる。

始めようか。

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