其の弐「現代オカルト研究会」

 現代オカルト研究会は瑛子と私の所属する同好会。会員はたった二人だけだが、私達にとっては大切な同好会だ。表向きには生徒達の様々な相談事を解決する何でも屋ということになっている。しかし、瑛子には秘密の真の目的があった。

 それは、「神によって隠された、この世の秘密を解き明かすこと」だそうだ。

 ………。

 実際のところ、私には彼女の語る言葉の意味がよく分からかった。とても私の理解には及ばないような事を目標に掲げているのだろう。

 このように、瑛子は「オカルト」という人より変わった趣味を持っている。将来は職業として研究していきたいらしい。

 オカルトとは、羅甸らてん語で「隠されたもの」という意味だそうだ。見たり触れたりして感じることの出来ない曖昧なもの…。

 私には「人間を超えた存在」とか、「隠された秘密の世界」とか、そういった有象無象について深く考えたことも無かった。しかし、そこに彼女を熱くさせる何かが在るのは確かだ。

 正直、周囲からは怪しく思われるかもしれない。それでも、オカルトについて深く識ってみるのも面白いかもしれない……。

 そう思い、私は瑛子と共に現代オカルト研究会をはじめたのであった。

 しかして、最初はどういった活動を行っていくのか、私には皆目見当も付かなかった。

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