第十五回 碑銘~ブラディ・ドール2~(北方謙三)
<あらすじ>
港町N市―市長を巻きこんだ抗争から2年半が経過した。生き残った酒場の経営者と支配人、敵側にまわった弁護士の間に、あらたな火種が燃えはじめた。そこに流れついた若い男。檻の中で過ごした2年間が男の胸に静かな殺意を抱かせていた。『さらば、荒野』につづく著者会心の“ブラディ・ドール”シリーズ第2弾!
※引用:Amazon.co.jp
https://www.amazon.co.jp/dp/4041612063/ref=cm_sw_r_tw_dp_wZ0Mxb2HWYFT2
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BDシリーズ第二巻にして、個人的に北方作品の最高傑作の一つ。
人によっては、前作を我慢して読んだ方へのご褒美作品。実質、ここからBDは始まると言っても過言ではない。
主人公はムショ帰りの青年・坂井。殺しの依頼を受けたはずなのに、ターゲットの川中や藤木に惹かれていき……。
前作の主人公である川中は脇役に過ぎず、このシリーズをN市を中心にした群像劇にしようとする北方の意思を感じる。
酒、煙草、車、女。そして藤木と坂井の間に漂う、日陰者の雰囲気。男の美学が詰まった名作。
僕はBDの中で、坂井と藤木が好きなので、この「碑銘」は後の「黙約」と並ぶ最高傑作。坂井、藤木。この二人の為だけに読むべし!
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区分:現代
ジャンル:アクション、ハードボイルド
続編:あり
こんな物書きにオススメ:日本に架空の都市を作りたい人、男同士の絆を書きたい人
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