ふたりの魔法使い

白餡

第1章

あの日みた景色

 ふと、どこから聞こえた。

「カァーカァーカァー」

 何だったか…この鳥は。

「カァーカァーカァー」

 もう・・・うるさいな…僕は眠いんだ…。

「やめて!やめて!」

 なんだよ騒がしい…。

「逃げて!お願い!」

 もう・・・なんなんだよ…。

 そう思うと僕は目を開けた。

「!??」

 明けなければよかった…この世には知らないことがあった方が良かった…。

「次はあなたです」

 そういうと仮面の男は血まみれの女性の死体を投げ捨て僕に近づいてきた。

「こっちに・・・こっちに・・・来るな…」

「君は失敗作だったようだ、残念ながら消えてもらおう」

 そういいながら男は右手を僕に向けてきた。

「来世で会えたら会いましょう」

 そういうと男の右手が光だした。

「やめて・・・やめろぉぉぉぉぉぉぉ」

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