第15話最近の出来事

 思うことを不思議な文章で自由に書いている。候文に真似ているが、まったくが日本の古語や文語体標記などとはまった無縁な素人である。ただ面を被って演ず役者と似た心境かもしれない、面を被りて書き綴るがごときなりという感じである。また旅先で書くことで精神的なストレスを軽減できることに気付いた。


 自衛隊を退職して以降、様々なことが起きたりし。

 まず2011年3月11日の福島原発事故なり。決して自己にとって無縁な出来事でなきにしは多くの小品で触れたり。相前後して中国の南シナ海や東シナ海、特に尖閣諸島方面への進出なり。これも決して自分にとって無縁なことにあらず。思春期の頃に気付きたることなり。しかるにすべてが無駄なりたるごときなり。しかしせめて、これ以上の危機を避けるためにと言う言う思いから書き続けることなり。

 陸上自衛隊の現職時代なら今とは異なる感慨を抱きたるが、多くを語ることも書き記すことも出来ずにして悶々とする日々を送りたることになりたるは必定なり。退職をして七年を経過した今なら、多くを気遣わず馬鹿なこととと思われることを書くことも可能なり。


 ここ二年間で個人的なことにも大きな変化が起きたり。

 2015年七月には2歳下の弟が仕事先の東京にてのたれ死にしたり。離婚した妻の籍に入れたる実の息子に伝え東京までやり火葬し、骨のみを鹿児島に持ち帰り、簡単な葬儀を上げたる。肩の荷が下りたり。弟が残しし、土地や家はすべて実の息子に与えたり。

 2017年1月には妹が癌で死去せり。乳がん発見後の一年前に、金子を用立て手術を受けせさしが、その後の抗がん剤治療の続けることが出来なかったせいなり。主人に数度にわたり生活保護を申請することを進めたるが、主人は恥ずかしと応えるのみで手続きをせぬが故なり。

 肩の荷が下りたるがごときと、思わず漏らしたるを、そばの妻に聞かれ、へえ、そんな風に感ずるのだと聞き返されたり。何も応えずおりたるを、妻は、あんた、これまで幸福だったことあると続けて聞きたり。恥ずかしきことなるが、なきたるごときも思いたり。肉親を失い幸福になったごとき思えり。

 妹に死を九十近い母に伝えたる時に、母は、あの子が一番、心が綺麗たりと忍び泣きたり。それから二ヶ月後の3月に母は他界せり。その間、母を訪れる勇気なく過ごしたり。妹から電話を受けし時には、すでに危篤に落ちたるがごとし。

 最後に一番、年下の妹と自分のみが残りたる、その事情を承知せる妹が言うには姉は二人の結婚の失敗を気を病みノイローゼになりたるやも知れぬと。すなわち妹が紹介したる私が弟、妹にとっては兄の結婚の失敗に原因があるにあらざるやと呟きたり。一年半の短い期間に、しかも同じ年齢に達して相次ぎ死去したことも縁あるがごとき思えり。

 ただ肩の荷を下ろしたる吾が顔は余裕が表情に現れたるやも知れぬ。

 せっかくなり、吾の主張を書き加えん。

 はてさて自衛官を定年し8年を迎えんとする、また福島原発事故から6年を過ぎとする今吾は提案の数々をまとめてたらんと思う。

2020年東京オリンピック・パラリンピックに関係すること

1 マラソンなど酷暑残暑厳しい首都圏で多くの観客を招き、また競技関係者を集めて行うことが妥当なるか。むしろ北海道などにマラソンなど屋外競技会場を設定する好ましくあらざるや。北海道に競技会場を移すことで北方領土やロシアからの観光客を多く招くこと可能になりたる。冬季オリンピックと違い夏季オリンピックと異なり人の動きも多からん。また競歩競技は競技愛好者が多い金沢にて行うべきことも提案し続けたり。7月8月が酷暑時期とは言え、金沢の朝は日本海からの冷たい風が吹き込み涼したることは経験すみなり。冬場の融雪装置を事前に活用することで街の暑気を取り払うことも可能なりと思いたり。

 パラリンピックにいたりては50数年前の東京オリンピック開催と同じ10月10日の開催日としてし、残暑を避け日本の錦秋を世界中の多くの人々に楽しんでいただくがごとく配慮する必要あらざらんや。

 いたずらに人工の手や冨を尽くし、首都圏や競技会場周辺を中心に酷暑対策を勧めるのはよくあらず。むしろ京都や奈良など国内の数多い観光地や、人々が多く集まる賑やかな場所に酷暑対策を処置すべきにあらざるや。


2 聖火リレーコースは主に3ルートとし、北海道から東北に向かうルート、対馬から九州、山陰から東京に向かうルート、南西諸島を伝い与那国島、奄美屋久島から鹿児島指宿山川、熊本を目指すルート、さらに奄美大島で分火し、種子島そして志布志、宮崎、大分から四国へと向かうルートとし、各県庁所在を辿るルートとすることを条件として急ぎ各県ごと調整を進めるべきにあらざるや。リレー要員が不足する場合は最新の輸送機器で準備し輸送する準備すること。国立公園など風光明媚な経路をコースに指定し世界中に日本の美を伝えることは無論なり。加えて例えば南西諸島ルートの島々には世界中の人々だ垂涎する日本の最新技術を展示し、日本企業のPRを行う機会とすること。南西諸島ルートにて東シナ海アジアの平穏を祈るべく帆船やポリネシアンカヤックによる大海洋賞金レースを開催し、あわせてイギリス式ブックメーカーで世界中で行い資金を稼ぐことなり。稼いだ資金の一部は2026年に札幌市が誘致を考える冬のオリンピック開催時に南シナ海を囲む国々でマリンスポーツを中心とする冬のオリンピック開催資金の一部とすることも考える価値あり。


危機管理、安全保障関係

 2016年3月の福島原発事故回避のための防衛省や陸上自衛隊の対応について是非を検証することを長く訴え続けたるが、無駄な時を徒に過ごしたり。

 小説「闇のささやきを聞け」にも多くを書きたるがむしろ諸外国の方が実情を把握したるがごとく思えり。

 西郷南州たちが明治新政府時に造りたる旧陸軍の流れを組む陸上自衛隊は解体的な改革を推し進め、海上自衛隊や航空自衛隊、海上保安庁や警察への隊員や武器の配置を進める時期だなり。現在の南シナ海や東シナ海での中国の軍拡や北朝鮮の核やミサイル開発の様子を眺めるに、改革に要する時間はなきにしと思えり。

 急ぎ東シナ海に西欧諸国の海軍や空軍戦力を集め、東シナ海と南シナ海の平和と秩序を壊さぬ処置が構築することが大事なり。それがために陸上自衛隊を大規模にIS壊滅後の中東に派遣し、西欧諸国が頭を痛めたる難民問題を解決する役割を担わせるべし。危険多しことは承知したるが、日本や東アジアの平和維持のために必要なことなり。

 危険の前に隊員が集まらぬことは予想せり。次第に陸上自衛隊は縮小せざる得ず。同時に彼らの中に適性があり、海上自衛隊、航空自衛隊、海上保安庁や警察での勤務を希望する者は武器も含めて配置換えを急ぐべき。現行の憲法や法律、三権分立など国の基本的な制度の元で、ストレスなく動ける危機管理、安全保障制度構築を急ぐことは必要なり。また中国は国家有事の際には総動員法を発令し、敵国内に住む中国人の蜂起を求める法律を持てり。もちろん自国国内に住む父母や親戚縁者を人質にしたる後の武装蜂起支指示なり。

 陸上自衛隊の解体的な改革など大事業なることは必要にあらず。歴史的に先述したとおり明治新政府以降の大改革なり。また西欧列国の空軍部隊や海軍部隊を東シナ海に積極的に集めるなど戦前では考えられぬことなり、しかるに西欧列国も植民地主義を捨て去り分析したり。しかるに現代の国際社会においては歓迎されること間違いあらず。先述した南西諸島の聖火リレーコースに世界中から屈強な男女を集めたる大海洋賞金レースを開催することも東シナ海の平和実現に役立つことなり。

 まだ多くを言いたるがごとく思いたるが、吾が考えのみで完成するにあらずものなり。忘れることを恐れる必要もなしと思いたる。



                     平成29年(2017年4月)






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