序盤に戦闘シーンを配置することによって、一瞬で作者の世界観に引き込ませ、これがバトルファンタジーなのだと誇示するような力強い文章と細微に作り込まれた戦闘描写が魅力的です。
カタカナの登場人物の多さや魔法のある世界観など、ハイファンタジー作品にありがちな気難しさも少し感じさせますが、それを上回る程に地の文を有効に活かした、過不足のない世界観の説明と、語り部の心理描写が読み手の心を掴むと思います。
基本的に一人称で描いている為、語り部が入れ替わる事があるので、視点が変わった時に少し内容が入りにくくなるかもしれません。と私は感じました。
剣と魔法のバトルものをチートや俺TUEEEE要素なく楽しみたいの読者の方にはぴったりの作品だと思います。