ルシア戦記 〜世界救済の十二勇士〜

毛糸

第一部 ──辺境編──

序章

願いは永久の彼方より

 あれから、どれほどの"時代とき"が流れただろう。

 あれから、どれほどの"いのち"が流れたのだろう。

 

 私の思慮が足りないせいで、"彼等なかま"が袂を分けてしまった。

 私の浅はかな行動せいで、"あの人恋した人"を死なせてしまった。


 私が愚かだったために。

 私の言葉が足りないために。


 だが、まだ終わりではない。私への復讐は終わらない。私から、全てを奪い去るその日まで。


 これ以上、愛する"生命我が子"が失われてゆくのは見たくない。

 これ以上、愛する"箱庭だいち"が赤く染まっていくのは耐えられない。


 願わくば、この身勝手な頼みを聞いて欲しい。どうか彼を止めて欲しい。私に代わって護って欲しい。


 私の愛する──"世界全て"の為に──













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