危険なプロット

映画では、文学教師の中年男がクロード・ガルシアという作文の才能のある少年の小説執筆を熱心に指導する。クロードは、中流階級の友達の家庭をネタに小説を書く。


小説は、実体験を元に書かれ、友達に数学を教えるという名目で、友人の家庭に潜り込んだクロードは、家庭の内情を詮索する。徐々にエスカレートしていくクロードの行動・小説と平行して、家庭は危機を迎える。


小説執筆が現実に影響を与えるところがおもしろかった。指導する立場の教師もやがて教え子とその小説に足元をすくわれる。その発端となったのは、クロードが家庭教師役をクビにならないように、文学教師が数学のテストを盗んだことだった。


ラストでは、小説の結末のオプションがいくつか提示される。結末を決めるのは、小説執筆の難所の一つだろう。


クロードには、空恐ろしいものがあった。およそ少年らしいところがない。まず友達に接近する動機が不純だ。


あとは、やたら格好イイ高校の制服と音楽が印象深かった。

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