地球防衛軍※打ち切りました※

前花しずく

プロローグ

 2218年に太陽系に新たに惑星が加えられた。

 海王星より40億キロメートル外側に位置するその星はタラミリー、日本名は空王星と名づけられた。

 その星には人類に近い骨格を持つ生物がいて、文明を築いていることが判明したのだが、宇宙調査隊が手違いでその星にミサイルを撃ち込んだのがきっかけとなり、その星と地球との間に緊張状態が続いた。

 そして、参海36年、西暦に直すと2223年。ぞろ目の日という休日が正式に制定され賑わった次の年、おぞましい宇宙戦争が開戦した。

 空から次々と見たことも無い機械兵器が降りてきて、地上の人間を襲った。

 その兵器には銃、爆弾、ミサイル、そして遂には核兵器も使用したが、かすり傷一つ与えられず、サンフランシスコ周辺は焼け野原となった。

 これを受け国連は地球侵略対策本部を設置し、前代未聞の対応を行った。

 まず、州ごとに連合国とし、北アメリカ連合国、南アメリカ連合国、アフリカ連合国、オセアニア連合国、アジア及びヨーロッパ連合国を建国した。

 そして、全ての国の者が英語、フランス語、スペイン語を話せるよう教育し、迅速に情報が行き渡るようにした。

 文化尊重の声もあったが、地球が危うい今、反対する者は無いに等しかった。

 さらに、徴兵令を出し、17歳以上50歳未満の男全員と17歳以上40歳未満の女で希望する者を軍人とし、地球を守るための人員を稼いだ。

 しかし、宇宙兵器の襲来は後を絶たず、パリ、シドニー、大阪と次々に各地が襲われた。

 2019年にポールが予言したとおり、人類が滅ぼされるに違いないと世界中の誰もが希望を失っていた。

 そして、連合国の一つ、北アメリカ連合国が跡形も無く滅ぼされ、標的はアジア、ユーラシアへと変わりつつあった。

 日本が戦いの舞台へと変貌するのも時間の問題であった。

 人類はまだ見ぬ脅威に対抗すべく、より一層緊張感を増して空を見上げているのだった。

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