第41話「公園に遊びに行ってきます」

「母さん、ちょっと聞きたいことがあるんですけど…?」


 家の中に母さんがいなかった。

 あれ? どこに行ったんだろ?


「ん? これは…」


 机の上には母さんの書き置きがあった。

 なになに、『公園に遊びに行ってきます』?


「まったく、母さんは何やってるんですかね」


 ーー


 近くの公園に着いた。

 だが誰もいない。


「母さんは公園にいるんじゃなかったんですかね」


 大して遊具があるわけでもないので探してみる。


「母さーん、いますかー?」


「こっちよー」


「そっちですか…って何やってるんですか?」


 声のした方にいくと母さんが木に隠れて座っていた。


「子供たちと氷鬼をしてたら捕まっちゃったの」


「なんで誰もいないのに固まり続けてるんですか、もう夜中ですよ?」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る