3-8:ミライ2

「いや、それ、どういうことなのよ?」

マモリは何がなんだかよくわからないと言った様子だ。

「えーと、つまり、リッカと約束をしたのはヨーイチで、ヨーイチは黒魔法使いになっちゃって、リッカは僕に助けを求めるために記憶を上書きしたんだけど、ヨーイチの呪いもついてきて、っていうか……」


「えーっと……?」

マモリはますます訳が分からないらしく、そろそろ頭を抱え始めた。

「もしミライ君の考えが正しかったとしたら、納得がいくところも幾つかある。それに、ヨーイチという人にも、キミの力が必要なはずだ。使いみちはともかくね」


「ヨーイチはリッカを、救おうとしていると思います?」

「黒魔法使いというのは、なんらかしらの力に溺れている。それは魔力かもしれないし、想いかもしれない。救うか倒すか、どちらが目的かは、わからない」


「どっちにしても、ミライがリッカちゃんのところに行かなきゃ、相手も動けないんでしょう?だったらもうちょっとゆっくり考えてみてもいいんじゃない?」

「……いや、そうも行かなくなってきたようだ」


ライチは考えを整理し、こう結論づけた。

「今日中なら、まだ間に合う。公園の”彩厄カラミティ”を阻止するんだ」

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