1-1:ミライO
季節は3月の終わり頃。もうすぐ高校2年生になろうとしていた少年、新井 未来(アライ ミライ)は夢を見た。周りは見渡す限り真っ白な世界。
「なんだこれは……?」
ミライはあたりを見渡すが、何も見えない。ただ、少女の声が聞こえてくる。
「助けて……」
「助けて?キミは誰?」
「私はリッカ……お願い……あなたの魔法で、私の色を取り戻して……」
いつの間にかミライは色の付いた何枚かのカードを持っていた。そのカードだけが、この真っ白な世界で色を持っているようだ。
「なんだこのカード?魔法?」
「時間がないの、お願い。私を……」
そこで夢が終わった。目が覚めたミライの手には、夢の中で見たのと同じカードがあった。
(なんだこれ?どういうことだ?)
ミライは考えようと思ったが、やめた。こういうときは自分だけで考えてもよくわからない。魔法、助けて、リッカ。わからないことだらけだ。そんなことより、今日は出かける用事があったことを思い出す。とにかく準備をしよう。
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