第6話若い男


「マジっすか?俺に紹介したいっていう人。」


会社の休憩中にまみの事を田中に話した。


「そうだよ。何か問題ある?」


「ありありでしょう?シングルマザーでしょ?あり得ない。」


「それは偏見だよ。シングルマザーしてる人は何でも出来るからね、エネルギッシュだよ。」


「いやいや、そういう事じゃあないっすけど偏見もないです、でも、なんだかな…。」


田中が頭を抱え込んだ。



「何ですか?二人で密案ですか?」


まりやが食堂に入って来るなり聞いてきた。


「俺は被害者だよ。みさきさん俺にシングルマザー紹介しようとしてるんだよ。参ったよ。」


「良いじゃない、少しはチャラいのが抜けるかもよ。」


まりやは、笑いながら言った。


「だよね、まりやちゃんもそう思うよね。」


「マジか、でも、みさきさんの紹介だし会ってみるだけ会ってみますよ。」


少し、田中はふてくされていた。


「これも縁だもん、チャラチャラ毎週合コンしてるよりはいいんじゃない。」


みさきが笑いながら言った。


「合コン舐めてもらっては困りますよ。経験値になるんすよ。合コンは。」



「何、哲学的な事言っちゃってるのよ。」


まりやが、田中の頬をつねりながら言った。


「てか、みさきさんは、どうなんですか?最近。また、お尻はしっぽさんと上手くいってるんすか?」


「若林明さんね。上手くいってるよ。今日も会う約束してるし。」


「何か、田中さん肉食系女子になってません?」


まりやが、みさきに聞いた。


「うーん、運命の人かも。」


マジっすか?といった表情を2人はした。

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