愛しても愛しても手に入らない
麻矢子
第1話 初恋は叶わないというのは本当らしい
私は普通の高校2年生。普通の家庭に生まれ、勉強は中間くらい。顔も普通、でも最近乾燥してるから肌が少し荒れてる。好きな食べ物は焼肉、キムチ。嫌いなことは掃除。月に一回母親が部屋を掃除してくれるが、3〜4時間はかかるほど。
そんな私の名前は山中
普通の私が一番苦手とするのが恋愛だ。
初恋は幼稚園の頃で同じ組だった男の子だった。その男の子は皆に優しく、いわゆる女子全員に好かれるタイプ。
ある日、その男の子が
「ママ〜!!!!!」
と鼻水を垂らしながら母親に抱きついていくところを見て、あっけなく私の初恋は終わった。
次に私の恋が始まったのは、中学3年生の夏頃。体育祭の時期で私は成績のため実行委員になった。もう1人の男子の実行委員と毎週月曜と木曜に集まり夜6時までクラス企画の計画を立てていた。
最初はあまり話したことがなく少し不安もあったが意外と話しやすく、すぐ仲良くなった。
その時、パッと目があった。
完全に私は恋という穴に落ちた。心臓の音が聞こえるくらい激しくなっていった。その日はもう帰ることになり途中まで一緒に帰った。体育祭が終わり、話す機会が少なくなった私達。
それから2ヶ月後、帰り道に友達の相川仁奈子と歩いていたら突然、
「遥って、
と聞いてきた。
何と返せばいいか分からず立ち止まってたら、
「好きなら応援する!!あたし、実行委員に二人がなってからずっとお似合いだ!って思ってたんだよね〜」
とニヤニヤしながら私の顔を見てきた。仁奈子には、なんでも話せるので私は、
「好き、、、かもしれない、、」
と言った。仁奈子は満面の笑みで、
「よし!明日から頑張るぞー!」
と大声で叫んだ。
「ほら遥も!頑張るぞー!!」
「が、頑張るぞー!」
次の日、隣の席に座っている仁奈子から授業中にメモ用紙が送られてきた。開けてみると"まず、一緒に帰ろうと誘おう!"と書かれていた。そして放課後、思い切って櫻澤にメモの通り誘ってみた。
「あのさ、、一緒に帰らない!?」
やばい、自分でも分かるくらい顔が熱い。返事を待っていると
「う、うん、帰ろう!」
ということで一緒に帰ることになった。
「久しぶりだね!一緒に帰るの。」
「うん。実行委員以来だね。」
「山中、どこの高校行くの?」
「
そっかー、と櫻澤が呟く。
「俺は
この会話を終えて私たちはそれぞれの家へ帰った。
そして事件は1月の冬休みに起こった。
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