脚本 リクルート・プリンセス
キチゴエ
第一話 覚醒の子守歌(かくせいのこもりうた)
■登場人物
最上 友恵(もがみ ともえ) (10)……主人公。眼鏡をかけている。お母さんが脳の病気。
最上 恵(もがみ めぐみ)……友恵の母親。脳の病気で、言葉が喋れず手足もほとんど動かない。
望月 一羽(もちづき かずは) (10)……友恵に詰め寄るクラス委員長。
ZD-36(別名ゼルドザーム)……戦闘機。戦闘機が壊れると中からゼルドザームという名前のロボットが出て来る。
オペレーター……ZD-36を作った国のオペレーター。ZD-36のデータを監視している。
上司……オペレーターの上司。
敵戦闘機パイロット……ZD-36が侵入した領空を守る、敵国の戦闘機のパイロット。
■お話の概要
実験戦闘機・ZD-36が突然暴走。
他国の領空に侵入し、他国の戦闘機に破壊される。
その時、ZD-36の破片の中から龍の形をしたロボット・ゼルドザームが出現。
戦闘機を何機も破壊するも、何者かが放った謎の光線が当たり、墜落する。
友恵は毎日、クラスの合唱練習をサボって病気の母親のお見舞いに行く。
それを責める一羽が、地震で瓦礫の下敷きになる。
一羽が自分を心配していた事を知った友恵は、誰彼構わず助けを求める。
そこに、ZD-36というロボットが落ちてきて一羽を助ける。
ロボットの目を見て友恵は自分の名前の由来を思い出し、一緒に生きていく決 心をするのだった。
■注意点
ZD-36/ゼルドザームというロボットは、あくまで”作品内に出てくるアニメの中のロボット”で、実際に友恵達が住んでいる世界に存在しているロボットではありません。
ロボットが実際に友恵の前に現れて一羽を助けるのではなく、友恵の眼の前で放映されていたアニメの中の1シーンでロボットが現れ、さも”ロボットが一羽を助けたかのように”偶然同じタイミングで地震が発生し、一羽が助かったのです。
■アニメの中の世界・夕方の空
夕焼けの空に、戦闘機が1機飛んでいる。
テロップ:実験戦闘機 ZD-36
戦闘機の表面が割れ、中から緑色の光が吹き出す。
テロップ:暴走。
■アニメの中の世界・司令室
暴走した戦闘機を作った国の司令室。
大勢の職員がパソコンを操作しており、部屋はとても広い。
戦闘機が暴走したことで、大騒ぎになっている。
1人のオペレーターが、手元のパソコンを見ながら同じ部屋にいる上司に電話 をかける。
オペレーター「ZD-36、某国の領空に侵入します!」
上司「阻止しろ!パイロットは誰だ!」
司令室にある、一番大きい画面に戦闘機のコックピットの映像が映し出され る。
コックピットには誰もいない。
受話器を持ったまま呆然とする上司。
警報が部屋に鳴り響く。
オペレーター「某国領空に侵入!敵迎撃機からミサイル発射!」
司令室の一番大きい画面に、ミサイルがZD-36に接近する映像が流れる。
ミサイルはZDー36に命中。
ミサイルが爆発しZD-36が爆発の煙で見えなくなる。
ZDー36の破片が煙の中から落ち、中に入っている龍の形をしたロボット・ゼ ルドザームの尻尾がだらりと垂れる。
オペレーター「50%複雑損傷!」
上司「サナギがはがれるッ!中身はなんとしても隠し通せッ!」
新たなミサイルが、煙の中のZD-36に命中する。
煙の中から、ゼルドザームの腕がでてくる。
オペレーター「90%致命損壊!もうサナギが持ちませんッ!」
上司「自爆させろ!」
オペレーターが手元のボタンを押す。
司令室の一番大きい画面に「ERROR」の文字が表示される。
唖然とするオペレーターと上司。
新たなミサイルが煙の中のZDー36に命中。大爆発。
■アニメの中の世界・夕方の空
爆発の煙の中から、戦闘機の破片が落ちてくる。
煙の中から、巨大な手足がはみ出ている。
煙の回りを、敵の戦闘機2機が飛び回る。
オペレーター「アーマー・フルパージ……」
敵戦闘機パイロットA「やったか!?」
オペレーター「ZD-36……露出します……!」
煙の中から、巨大なロボットの頭が現れる。
敵戦闘機パイロットA「野郎……!」
敵戦闘機の一機が、戦闘機に備え付けられた機銃を撃つ。
ロボットはその弾を口でくわえて止めた。
敵戦闘機パイロットA「こいつ……!」
ロボットがくわえた弾を吐き出し、口を大きく開ける。
口の中が発光し、ビームを発射。機銃を撃った敵戦闘機をビームで貫く。
敵戦闘機のうち1機が爆発。
敵戦闘機パイロットB「相棒ーーッ!」
巨大な爆発を背に、ロボットが右腕を頭上に上げる。
右腕の袖の部分から、2本の爪が生える。
素早くもう一機いた敵戦闘機に近づき、爪を振り上げる。
敵戦闘機パイロットBは、コックピットの真上に迫ったロボットを見てつぶや く。
敵戦闘機パイロットB「人型ロボット……?いや違う……こいつは……」
ロボットの顔がパイロットのすぐ目の前に迫る。
敵戦闘機パイロットB「ドラゴンタイプだ……!」
戦闘機は真っ二つに切り裂かれ爆発。
ロボットが振り返ると、地上から何機もの新たな戦闘機が上ってくる。
敵戦闘機パイロットC「敵はドラゴンタイプ。龍退治の時間だ……行くぞッドラゴンスレイヤーズ!」
その他敵戦闘機パイロット「了解!」
無数の戦闘機がロボットに向け飛んでくる。
ロボットもまた戦闘機に向けて飛んでいく。
敵戦闘機からロボットに向け無数のミサイルが発射される。
飛びながら、ロボットは口を開く。
口の中から剣の柄が出てきて、それを握る。
剣の柄を口から引き抜くと、光る剣の刃物部分が現れ、飛んでくるミサイル全 てを切り裂く。
敵戦闘機が撃ったビームがロボットの頬をかすめる。
ロボットはもう一本口から剣の柄を出し、2本の剣でまた飛んできたビームを 切り裂く。
ビームを撃った戦闘機を見つけ、接近。2本の剣を振りかぶる。
ロボットの半身を太いビームが貫く。大爆発。
ビームを撃った機体は、雲に隠れてよく見えない。
オペレーター「……ZD-36、撃墜……」
■病院・病室
個室の病室。友恵の母親がこの部屋に入院している。
部屋にあるテレビで、先ほどまでの戦闘がアニメとして放映されている。
外の廊下を走る足音が病室まで聞こえる。
友恵「ただいま」
病室のドアを開ける友恵。
友恵「お母さん……」
暗い一人部屋の病室の中で、友恵の母・恵がベッドで半身を起こしている。
視線を落とし、娘の登場にも反応を見せない。
恵の両手は、ベッドに備え付けられた転落防止の手すりを握っている。
友恵が恵のベッドのそばの椅子に座る。
恵の右手を、友恵は上から自分の両手で包む。
友恵のナレーション「私のお母さんは、脳の病気だ。病名も無ければ薬も無い。もう言葉もしゃべれなければ手足も動かない。コミュニケーションが……とれない」
友恵「今日も、学校楽しかったよ……」
友恵の右足は靴を履いておらず、靴下はコンクリートで汚れている。
友恵「友達も、たくさんいるよ……だから……お母さん……」
友恵が涙を流しながら話しかける。
友恵「安心、してね……」
恵は虚ろな目で友恵を見て、唸る。
恵の声は、もう言葉にならない。
友恵のナレーション「お母さんは、時々こうして私の目を見る。何かを私に訴えている。でも……」
目を伏せる友恵。
タイトルロゴ:リクルート・プリンセス
友恵「それが何なのか、もう永遠にわからない……」
恵の心拍を図る機械から、ピ!という音が響く。
■シャッター商店街
シャッター商店街にはもう営業している店はなく、一羽と友恵以外の人影はな い。
潰れたテレビ屋の店頭にはアナログテレビが沢山飾ってあり、今もテレビ番組 が流れている。
一羽「いい加減にしなさいよ!」
一羽が友恵をビンタする。
友恵は膝をつき、軽く吐血する。
そんな友恵を、一羽が立ったまま見下ろす。
一羽「合唱練習、あるって言ったよね?友恵さん」
友恵「ごめん……一羽さん」
一羽「アンタ……舐めてんの?」
一羽の説教が始まる。
友恵はそれを聞き流しながら、心の中で文句を言う。
友恵(私の時間を取らないで……母さんは、たぶんもう長くない。あとどれだけ、一緒にいれるかわからない。)
友恵(そんな時に…こんな時に…っ)
友恵「合唱なんて、やってられない!」
少し驚く一羽。
一羽の背後の潰れたテレビ屋に展示されていたアナログテレビから、緊急地震 速報の警告音が鳴り響く。
友恵がかけていた眼鏡が落ちて割れる。驚く一羽。
テレビでやっていたアニメから、ヒュウウウ……と何かが落ちてくる音が聞こ えてくる。その音は少しずつ大きくなっていく。
友恵「世の中クソだ……」
友恵(人を殴る優等生が健康で、母さんみたいな優しい人が死んでいく……。)
友恵は、学校での給食の時間を思い出している。
友達と楽しくご飯を食べる一羽。
同じ時間、母親は流動食をナースに食べさせられている。
友恵「そうだ……!」
友恵「お前みたいな奴は……お前みたいな奴は……」
一瞬、一羽が瓦礫に押しつぶされる妄想をする友恵。
友恵「死んじゃえばいいんだッ!」
何かが落ちてくる音がピークに達した。
テレビでやっていたアニメの中で、空からロボットが落ちて来て激しく地面 に激突する。
同時に現実世界でも地震が起こり、シャッター商店街の屋根が崩れる。
テレビの音声「震度7の地震が発生しました!テレビの前のみなさんは、速やかに避難して下さい!」
シャッター商店街の地面と天井が同時に割れる。
シャッター商店街の電柱が倒れ、激しい土埃(つちぼこり)が立つ。
地震に揺られながら、自分の顔を埃から守る友恵。
ふと一羽が気になり、腕の間から一羽を垣間見る。
一羽は涙を流して泣いている。
地面が地震で割れ、大きな断層ができる。
目を見開く一羽。友恵の頭上に、巨大な天井の破片が落ちてきている。
一羽「友恵さッ……!」
手を伸ばす一羽。
シャッター商店街に大きな土煙が立つ。
地震が止んだ。
土煙の中で倒れている友恵。起き上がると、目の前に一羽の右腕がある。
瓦礫で身体が押しつぶされ、腕だけ外にでているのだ。
血溜まりが腕の下にできている。
友恵「一羽……さん……?」
一羽「友恵さん、そこにいる……?」
瓦礫の下から一羽の声が聞こえてくる。
友恵が一羽の手に触れる。
一羽「良かった……無事で……」
友恵「えっ……」
驚く友恵。
一羽「殴ってごめんね……あのね、本当はね……」
一羽「友恵さんのことが、心配だったんだ……」
絶句する友恵。
友恵の肩には、一羽の足跡が付いている。
一羽は、学校での友恵を思い出しながら話し始める。
友恵は授業で教室を移動する時もいつも1人。
そんな友恵に、一羽は申し訳なく思っていた。
一羽「友恵さん、クラスで無視されてるから……私、委員長なのに何もできなくて……」
一羽「私はここで子供のまま死んじゃうけれど……友恵さんには…生きて大人になって欲しい」
一羽の上には、倒れた電柱・崩落した瓦礫が山のように積もっている。
一羽「友達を1人にしない……優しい大人に」
一羽の手を見下ろしながら、呆然とする友恵。
友恵は、一羽なんて死ねばいいと思った事を思い出す。
友恵「違う……私は……優しくなんて……」
友恵の目から涙が落ちる。
一羽「今だって、私……燃えてるんだよね?火事なんだよね?」
友恵「違……」
炎の波が、友恵の頬をかすめる。
あたりは一面火の海になっていた。
一羽「ありがとう」
嘘を隠せず、すすり泣く友恵。
地震が再開し、地面が揺れ始める。友恵の頭上の天井にヒビが入る。
一羽「最後に、ひとつだけ……お願い。友恵さんの、歌を聞かせて。練習で……聞けなかったから……」
一羽「お願い、私が……眠るまででいいからさ」
友恵の頭上の天井が崩落する。
■アニメの中の世界・司令室
何機もの戦闘機がロボットが落ちた町の上を周回している映像が、司令室の一 番大きな画面に映っている。
その一角で、巨大な土煙がたった。
司令室では、オペレーターが現地の映像を見ながら上司に状況を報告してい る。
オペレーター「大規模な地震です!マグニチュード7.5……。この揺れではZD-36も……」
青ざめていくオペレーター。
■シャッター商店街
友恵「~♪」
友恵が、クラスで練習している合唱曲「空も飛べるはず」のイントロを口ずさ む。
かろうじて生きていた友恵は、頭から血を流している。
友恵の手が、力なく一羽の手に触れている。
友恵「幼い微熱を下げられないまま……(歌詞)」
友恵は歌い続ける。
■アニメの中の世界・司令室
オペレーターが見ている画面で、棒グラフが少しづつ伸びていく。
オペレーター「落着現場から微量の放射線を確認ッ!」
オペレーター「波形パターン……ZD-36!!」
■シャッター商店街
友恵「色あせながら……ひび割れながら……(歌詞)」
歌いながら友恵は、心の中でつぶやく。
友恵(誰か……助けて……!大切な……大切な……!)
これまでの一羽の言動が、友恵の脳裏に蘇る。
友恵が一羽の右手を両手でしっかり握る。
友恵の後ろにあった、アニメを放映しているテレビの中で何かが光る。
友恵「輝く術を求めて……(歌詞)」
友恵(私の友達だからッ!)
背後のテレビの中で、ロボットの目が光る。
■アニメの中の世界・司令室
地面から緑色の光が吹き出す。
オペレーターの手元の棒グラフは際限無く伸びていく。
オペレーター「シグナル受信ッ!」
■アニメの中の世界・ロボットが落ちた場所
オペレーター「ZD-36ッ……再起動しますッ!」
土の塊やコンクリートを巻き上げながら、地中からゆっくりとロボットが頭を 上げる。
■シャッター商店街
友恵が背後のテレビに振り向く。
地震が発生し、周囲の地面に亀裂が走る。
※以降、友恵は歌うのを止めますが友恵が歌う歌はBGMとして流れています。
■アニメの中の世界・ロボットが落ちた場所
地中から身体を出したロボットが地面を踏みしめ、首を振る。
口を開けて叫んだロボットは、勢い良く歯を噛みしめる。
ガチン!と歯と歯が触れ合い、火花が発生。
その火花が、ロボットが土と一緒に巻き上げた建物や地面の金属片に引火し、 大規模な粉塵爆発を引き起こす。
テロップ:実験戦闘機 ZD-36 人型二足戦闘形態
爆発で、ロボットの後ろ髪が巻き上げられる。
テロップ:またの名を
炎の中でロボットは、テレビの前の友恵を見るかのように足元を見た。
テロップ:ゼルドザーム
ロボットの眼が光る。
■シャッター商店街
テレビの中のロボットと、友恵の目が合う。
■アニメの中の世界・ロボットが落ちた場所
ロボットが口からビームを吐き出す。
■シャッター商店街
ビーム発射と同時に激しい地震が発生。
友恵の周囲の床の亀裂が断層になり、友恵の足元が揺らぐ。
一羽の方を振り返る友恵。
テレビの中でロボットは口からビームを吐き出し続ける。
ロボットがゆっくりと空を見上げるにつれビームも上昇していく。
ビームの上昇と連動して、一羽の上にあった瓦礫や電柱にヒビが入る。
■アニメの中の世界・ロボットが落ちた場所
ロボットは自分の正面から頭の上にかけて、ビームを薙ぎ払った。
それは頭上で周回していた戦闘機を全て切り裂いた。
上を見上げビームを吐き出していたロボットは、ビームの放出を止め再び視線 を正面に戻し口を閉じた。
同時にロボットのうなじから、空になったバッテリーが飛び出す。
ロボットの頭上で切り裂かれた戦闘機が爆発。
その光を浴びながら、ロボットは友恵を見た。
ロボットの目が「スッ…」と細目になる。
■シャッター商店街
目を細めるロボットを見ていた友恵は、母親も同じように目を細める癖があっ たことを思い出す。
友恵「おかあ……さん……」
友恵は、昔の出来事を思い出した。
■寝室
幼い友恵と母・恵が同じ部屋で布団に入って話をしている。
友恵「おかあさん、友恵はどうして友恵っていう名前なの?」
すこし驚く恵。しかし目を細めて微笑みながら話し始めた。
恵は友恵の左の手のひらに、近くにあったサインペンで”恵”と書く。
恵「これが、おかあさんの名前」
友恵「うん!」
恵「お父さんとお母さんは、友恵より先に死んでしまう。そしたら、友恵はひとりぼっちになっちゃうわ」
泣きそうになる友恵の髪を撫でながら、恵は話を続ける。
恵「そんな時に、一緒にいられる友達に……辛い時に助け合える友達に……」
恵は友恵の手のひらに書いた”恵”という字の上に”友”という漢字を書き足し た。
恵「恵まれて欲しい。それがあなたの名前の理由。おかあさんの夢」
恵「友達ができたら、いつでも連れてきなさい……」
恵「待ってるわ……」
恵が、微笑みながら目を細める。
■シャッター商店街
友恵はテレビの中のロボットの目を見つめながらそんなことを思い出してい た。
目から涙がこぼれている。
物言いたげな母親の顔を思い出す友恵。
左の手のひらを見つめる。何も書いていない。その手を友恵は握りしめる。
友恵(お母さん……見つけたよ。お母さんの夢、私の友達……)
友恵は一羽を瓦礫の中から引きずり出す。
引きずり出した一羽を、友恵は抱きしめる。
友恵(最高の、宝物を)
友恵は背負っていたランドセルを下ろし、一羽をおんぶして歩いて行く。
友恵(世の中は確かにクソだ。でも……誰かと歩いていけば……少しだけ……)
友恵が空を見上げる。
満天の星空。
友恵(マシかもしれない。そうだよね……?)
友恵が後方のテレビに振り向く。
友恵(お母さん)
ロボットが映っていた画面には、もうロボットはいない。
代わりに、巨大な剣が地面に突き刺さっている。
■病室
微笑みながら、目を閉じている恵。
テロップ:第一話 覚醒の子守歌
恵の心拍を図る機械から、心拍0を示すピーッという音が鳴り響く。
■エンディング映像
その後の友恵と一羽の様子を静止画で紹介。
一羽の指揮のもと、合唱に参加する友恵。
電車に乗っている友恵と一羽。
レンタルDVD屋で、おすすめのロボットアニメを友恵に紹介する一羽。
借りてきたDVDを、お菓子を食べながら見る二人。
一羽は眠り、友恵の肩に頭を乗せている。画面には、ロボットアニメのロボットが映っている(ZD-36とは別)
恵の墓の前で、手を繋ぐ友恵と一羽。季節は春。桜の花びらが舞っている。
友恵「お母さん、これが私の友達だよ」
■次回予告
ナレーション「緊急速報!あれから8年!就職活動に失敗し続け、友恵はついに命を絶つ!」
友恵「ありがとう、さようなら……」
一羽「こんな世界に、私を1人にしないでよッ!」
ナレーション「地獄の底まで追いすがる不採用通知!敵はゼルドザーム!」
友恵「もう許してよ……もう、何もいらないんだからッ!」
ナレーション「全てを亡くした18歳に、友の声が聞こえるか!?」
ナレーション「次回、リクルート・プリンセス最終話!」
ナレーション「”平成合体!ゼルドザーム・リテイク!”」
友恵「みんな……力を貸して!」
脚本 リクルート・プリンセス キチゴエ @altoron32
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