クエスト18 お帰りなさい



お待たせしました。ムーでございます。

すこーしずつ読む人が増えてきて見てて楽しいですねこれ。これからもよろしくお願いします。




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あの後、サンドワームは持てるだけ素材を取って、残りは放置し、一旦離れて休憩をしていると、忽然とサンドワームがいなくなってしまった。

物音や声も影もなかったので持ち去られた可能性は低いと思うが・・・一応1番近くの町によって、報告をすることになった。


ひと段落ついて、召喚しておいたスライムのミウとご飯を食べようと思っていたら、ミウがいなくなっていた。しばらくすると戻ってきたが、お腹はいっぱいらしく、ご飯をあげよとするとふるふると首?というか全身を振っていた。


ちなみに巨大サンドワームの外皮は柔軟性に富み、魔法耐性も強いのでかなり高く売れるそうだ。素材は全員で分けても余るくらいもらったのでまぁ良しとしよう。

これ以上厄介ごとに襲われる前にこの場を離れよう。


そうして俺たちは王城へ向かった。沼に嵌った馬車をシルフィが単身、引き抜いたり

レイスのようなアンデッドをリリが成仏させたり、狼の魔物の群れをユティが消し炭にしたり、俺たちは大活躍であった。俺?俺は参謀だからな。知将と呼んでくれてもいいぞ。




10日ほどの旅路の末、やっと王都についた。

そう、ついてしまったのだ。

王城(我が家)に。


「「「「「「「「「「「お帰りなさいませ!メルファリア王子!」」」」」」」」」


王都の門の前にはずらりと並んだ騎士とメイド達が敬礼をして並んでいた。

もうやだ、帰りテェ!

俺たちを乗せてくれた商人達はギルドから特別手当が出るらしくそそくさと王都へ入っていってしまった。

俺が少し後ずさりすると横からにゅっと見知った顔の奴らが現れ俺の腕をガシッと掴んでしまった。


「さーて、もう逃がさないっすよメル様」

「そうです。これ以上失態を犯しては陛下に顔向けができませんから。」


「「それに・・・」」


「ノア様が寂しそうです!」

「レイク様が寂しそうっす!」


「ヘドルトと、ロザリア・・・お前らは妹と弟に押し付けたはずだけど?」


「押し付けたって言ったっすね!レイクの様子を見て欲しいと言うからそばを離れたのに、失踪するなんて聞いてないっす!」


「そうです。もともとは貴方様を存分に育てるつもりで陛下は我らをお付けになったのですよ。ヘドルトと、というのは心底嫌でしたが。」

「それはこっちの台詞っす」


「そんなことより手を離してくれないか?もう子供じゃないんだ、お前ら背が高いから俺浮いてるんだけど。」


「「駄目っす(です)」」

俺は晒し者のように運ばれなくてはいけないのか・・・・




「ここに来るまで半信半疑だったのだが本当に王族なのだな・・・メル殿は。いや様付けでないとまずいか?」

「・・・・メル・・・偉い?・・・美味しいご飯食べれる?・・・・ならいい。」

「あわわわわ、なんか場違いなのですぅ。空気のように扱われているのです!」


後ろでなんか騒いでいるがちゃんと付いてきているみたいなので放置。マリアがいるし大丈夫だろう。ん?マリアも誰かと喋ってる?あ、これ以上首が回んなくて見えねー。

ロザリアは柔らかいものがあるからいいけどヘドルト甲冑だからマジで痛いんですけど。


「ロザリアはまだしもヘドルト手離して」

「なんでっすか!こんなにメル様のこと思ってるっすのに!」

喋り方直してから来い

「ふふ、当たり前です。陛下のご子息は全員私が面倒を見ます。貴方は帰りなさい。メル様久しぶりに一緒お風呂に入りましょう」

嫌です。一人で入れます。マリアと違ったタイプのめんどくさいメイドなんだよなーロザリア。


あーあ、それにしてもどうすっかなぁ、1番怖いのは母さんだよなぁ、キレると怖いんだよなぁ、次点で親父。強制修行かなんかでボコられそう。

まぁレイクとノアは良い子だったし適当にはぐらかして言いくるめれば良いだろう。まだ二人とも10歳くらいだし。



すこし歩いて王城に着く。数ヶ月しか経っていないのに懐かしい感じがする。横の二人は逃がしてくれなさそうだが、少しの間の帰省と考えれば、悪くはないのかもしれない。

俺の成長を目にした母さんが笑って許してくれるかもしれないし。うん。ポジティブにいこうじゃないか。


あと気になるのは城のてっぺんなんだけどなんかすごいことになってない?真ん中から半分は凍っていてもう半分は焦げている。母さんと親父喧嘩でもしたのかな?馬鹿だな親父、母さんには勝てないってのは世の真理だぞ。



そんなことを考えながら城門をくぐると

目の前には世界最強(俺調べ)のフラム母さんと、その手下レイクとノアがそれぞれ、豊かな表情を浮かべながら出迎えていた。



=======閑話======



グレイス「セバスっ!それは本当か」

ドカッバキッ 「ぐへえぇえぇ」


セバス「はい間違いありません。まもなく、メル様が王都に到着するようです」


グレイス「よくやった!うおおおお!カスども早くきえされえぇえぇぇ メルうぅぅぅ今いくぞおおお」


兵「へ、陛下につづけー(棒)」「「「「「「「「おおおおー(棒」」」」」」」





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