ど底辺恋愛
大原 慎太郎
第1話 憧れ幻想1
昔から思っていたことがある
人は生まれながらに平等じゃない だから
世界を変えたいとか
ハーレムを築きたいとか
そんな妄想じゃなくて平凡の俺は平凡なりに
一人の人を最大限幸せにしたい
という思いがあった でもそれすら叶えられないとなった時人はどうなるのだろう
俺の場合は壊れた
酷く暑い日差しが俺を突き刺し 暖められた空気は鬱陶しくまとわりついてくる
「うっ…あっつ もうやだ帰りたい」
「そんなこと言わないで下さいよ登校初日から」
この暑苦しさの原因ともいいたくなる熱量を持ち 俺と反比例して元気いっぱいで俺と一緒に登校するこの女
「委員長 そうは言っても俺はつい最近まで引きこもりだったの この暑さは厳しいの わかる?」
視界が揺らぐ 足下がふらつく 多分それは気のせいじゃない長い間 日の光を浴びてないとこうなる
「もちろん分かってますよ」
おぉ…良かった もしそうじゃなければ俺が登校初日から保健室行きになるとこだった
「それじゃあ走りましょうか」
「いや なんでだよ」
すかさずツッコミを入れる
このスキルだけは何年経っても鈍らない…嫌なんだけどな…
「里谷(さとや)くんは運動が足りないという事がよく分かりました だから走りましょう!」
この女は俺を殺す気なのか
委員長の様子を見てみたら若干歩くペースが速いのに対して暑さとかで体力が削られているようでも無い
「頼むから体育会系に体力を合わせないでくれ」
俺の言葉に対して委員長は一瞬 目を丸くする
「何言ってるんですか 私は体育会系の部活なんて入った事無いですし今もバリバリの帰宅部ですよ」
「まじか」
「まじです」
それにしては元気過ぎるだろ…!
っていうかバリバリの帰宅部ってなんだよ運動部とか仕事ならまだしも帰宅部には無いだろ…バリバリ要素
「行きますよ 急いで下さい 里谷くん」
そう言った委員長はもう既に走り出している こいつ多分話聞かないタイプの奴だ…
「ちょっ…俺は走るなんて一言も…」
「早くして下さい私の無遅刻無欠席記録に傷を付けるんですか」
どうでもいいわ!
と叫びたい気持ちを体力が流石に持たないという事で押さえた
ただ委員長に置いていかれたら道が分からないので俺に残された道は…
「くっそぉぉぉ 走るしかねぇのかよぉぉぉ」
結局叫びました
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます