第39話 36



真央は、熱を出してから二日後、元気に登校した。


「いやー心配させて、ごめんなさい。」

「本当に心配したよ。俺が見舞いに行こうとしたら、健人に止められるし。」

「当たり前だ!真央が、死ぬかもって大騒ぎしてる奴を、見舞いに行かせられるか。」

「……来なくて正解かも、本当に。」


(ミズキに、甘えまくってたの見られたくなかったし。)


小さい子どもみたいに、甘え、あーして、こーしてとミズキに、おねだりしたのだ。

ブツブツと文句言いながらも、結局やってくれたけど。


「そういや、ミズキは?」

「俺の風邪が、うつって、今日は、休み。」

「そうか。」

健人は、寂しそうに、呟く。


「なあ、今日の放課後ミズキの見舞いに来てくれないかな?喜ぶと思う。まぁ別に来なくてもよかったのにとか言いそうだけど。」


真央は、健人にそう提案する。


「携帯にメールでも、送って様子確かめるだけのつもりだったけど、真央がそう言うなら、お言葉に甘えさせてもらうよ。」

「いやー実は、そうしてもらえると、ありがたいんだ。昨日、ミズキ電話で道春さん。ミズキのお父さんとケンカしちゃったみたいで、かなり、落ち込んでるんだよ。なんで、あんな事言っちゃたんだろうって。」

「ようするに、俺に、ミズキを励まして欲しいと。そういうことだろ?」

「そうなのです。よろしくお願いします。」


真央は、健人に頭をさげて、お願いした。


放課後、真央は健人を連れて家に帰った。


「ただいま、母さん。いきなり、だけど、学校の友達連れてきた。ミズキの見舞いにきてくれた。高橋 健人くん。」

「いきなり、押し掛けて、申し訳ありません。高橋健人と言います。ミズキさんのお見舞いに来ました。」

「あーみっくんの言ってた。ミズキちゃんのお付き合いしてるって男の子か。」

「えーと」

「母さん。いきなり、そんな事言ったら、困るだろ。健人が。ゴメン。うちの母さんちょっと、変わってるから。」

「ああ。」




真央は、健人を ミズキの部屋に連れていく。


「おーい。ミズキ健人が、見舞いに来たぞ。」


真央の声に反応して、ミズキが、布団から顔をだした。


「健人くん。きてくれたんだ。」

予想に反して、嬉しそうな声をだす、ミズキ

にびっくりする、健人。


「じゃーお邪魔虫は、消えるから。」

そう言って、真央は、ミズキの部屋から出ていった。


「いや。びっくりしたよ。ミズキが、風邪で

休むなんて、はじめてだろ。」

「うん。まさか、僕も風邪ひくと、思わなくて。こんなに、大変だと思わなかったよ。」

ミズキは、話しながら、体を起こそうとするが、

「無茶すんな。」

と健人に止められる。

「んじゃ、このままで、ゴメン。」


ミズキは、健人の言う通りにする。


「思ったより、調子よさそうで、よかったよ。」

「そう?まあ、食欲は、あるし熱も、下がって、明日には、学校行けそうなんだ。」

「そっか。よかった。」


ミズキの部屋の外、真央が、二人の様子をうかがっていた。

自分たちにも、負けないバカップルぶりに、真央は、呆れかえっていた。





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