第16話16


9月の終わりのよく晴れた日曜日 中島中学では、体育祭が、行われた。


ちなみに、中島中学は、一学年 4クラスある 1組と3組が、赤 組 、2組と4組が 白組と2つのチームにわけて 争われる。

真央達のクラスは、1年1組 なので、赤 組

である。


プログラム最初の競技は、1年女子全員に

よる棒奪い。


グラウンドの真ん中に 置かれた、長い2本の それらを挟むように 紅白 4つのチームは、にらみ合いをしていた。

何処から、法螺貝の音が聞こえそうだなと、真央は、思った。


パァンと、ピストルの音ともに

「 うららあ、突撃 ー 」

「放すなよ。絶対ぃ」


一本の棒を奪いあうという単純かつ危険なこの競技は、普段は きゃっきゃ笑ってる女子生徒を獲物を狙うライオンへと変える。

棒を文字通り奪いあい しまいには、髪をひっぱるわ ギャーギャー 相手をののしるわ最早、女の戦場化とする。


「てめー 手放せや」

「 てめーこそ!」

30秒間 終了のホイッスルがなるまで これが、続く。

「 よし、うちのクラスの勝ち 」

1組の女子の 鬼気迫る勢いに飲まれた 2組の女子が、最後の最後に棒から手を放した為 1組の勝ちとなった。

同じく3組が、勝ったので 赤組に点数が、入る。


棒奪いの後、自分達のクラスに割り当てられたテントに戻ると 、渉が 預かっていた真央の水筒を渡してくる。

「サンキュー」

礼を言ってから受けとると 真央は お茶を飲む。

「 凄かったな 女子 クラスマッチの時も思ったけど、こえーよ 女って」

「 俺も 女子だけどさ あれが、何年かしたら安売りとかに突撃するんだぜ 俺もあーなんのかなって ちょっと 思った。」

真央は、そう言った。

「真央は、そうなるなよ。絶対に 」

渉に 強く言われて うなずく真央

「うん ならないように努力するよ」

多分なと 心の中で付け加えた。


そのあと、男子による台風の目 とクラス対抗リレーでも 赤組が、勝った。


順調に午前中の競技は、進みお昼を挟んで

午後の競技 最初は、400メートル走からはじまった。


「真央ーいけー そのまま 」

グラウンドを走る真央に 未希と波奈が声援を送る。

ゴール直線 真央は、一気にスピードをあげると ぶっちぎり1位でゴールする。

「やったー」

未希と波奈は、大喜びする。

テントに、戻る途中 クラスメイトから声をかけられ 嬉しそうな真央 渉を発見するなり

後ろから 抱きつき

「 渉 やったぜ 1位」

あまりの嬉しさに ぎゅうぎゅう抱きついてたら、渉は困ったように

「 真央 嬉しいのは わかるけどな うん あんまり ひっつくのは、どうかと思うぞ」

「 ああ、ごめん 別に、変な意味じゃないぞ」

体育祭が、終わるまで、2人が ギクシャクしてたのは、言うまでもなかった。


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