俺は妹の理不尽な理由で女子として生きてく事になりました。

猫田 まこと

1 第1章 妹の理不尽な一言から始まる新生活

第1話 1



4月初め、ポカポカと暖かい自分の部屋の窓辺で、入学したての中学の制服 、 白のポロシャツにグレーのプリーツスカート姿の長谷川真央は、昼寝をしていた。

その 真央目掛けて、一匹の猫が、襲撃する。

「いってぇ何しやがるバカそら」

真緒は、自分を引っ掻いた目付きの悪い飼い猫、 そらを睨み付ける。

そらは、真央をにらみ返し しゃべった。

「お黙り、あんたが、だらしないのが悪いんじゃない 何度言えばわかるのよ帰ったら制服は、着替える。それに」

そらは、前足で、真央が脱いだままのブレザーをパシパシ叩いて

「ブレザーは、ハンガーに掛けなさい。汚れがつく」

そらは、寝転んだままの真央の胸の上に登り、遠慮なく胸の上を歩く。


「おい、お前どこ歩いてんだ」

真央は、抗議するもそらは、無視して怒鳴る。


「 信じらんない あんた ブラしてないの1日中ノーブラでいたの サイテー」

「鬱陶しいんだよ あれ」

「 鬱陶しくてもするの!慣れよ慣れ あんた 女の子でしょうが !」

真緒は、むくりと 体を起こして、そらを抱えて怒鳴った。

「 お前のせいだろうが そら お前のせい お前があんなこと言いやがるせいで、俺は、男から女になったんだろうが!」

「 そうだっけ?」

「 そうだっけ? じゃねぇ バカ妹 」

真央は、叫んで自分が男から女になった元凶をにらみ1ヶ月前の事を思い出していた。

長谷川真央は、1ヶ月前までは、県立高校に通う男子高校生だった。

そして そらは、真央の双子の妹で真央同様高校生だった。

その2人が、なぜ、中学生の女子と猫になったのか?


1ヶ月の事 3月の初めその日は、学校が早く終わり友達と遊んで帰る途中だった。

2人は、交通量の多い道路の端を歩いてた。

「そら、気をつけろよ。わかってると思うけど、この辺 事故多いからよ」

「わかってるわよ。小さな子じゃあるまいし飛び出したりしないわよ」

そんな、やり取りの直後 ブォーという音

「そこの2人危ない!」

遠くから人が警告してくるけど、間に合わない暴走した トラックが突っ込んできた瞬間 ひかれて死んだ。


気づけば 真央とそらは、あの世行きと書かれたバス停の前にいた。

「なんで バス停」

「突っ込むとこそこ?やっぱり死んだの私たち」

「そうでーす。」

「びっくりしたいきなり、なんだあんた?」

真央がいきなり現れたハイテンションなスーツ着た男に そう言った。

「あの世行きのバスを管理してる者です。

そこのお嬢さんの言った通りあなた達は、不幸な事故でお亡くなりなったのです。

しかーしお二方は、運がいい 生き返って人生をやり直す権利を得たのです。はい、拍手拍手」

「やったー」

とそらは、男の言った通り拍手してる。

真央はイラついて

「 で その生き返りの権利とやらは、あれか 異世界へ行ってとかってやつか?」

「今 流行りのパターンですね。残念ながらそのようなことは、出来ません。」

「 えー出来ないの 異世界トリップ出来るって思ったのに。」

そらは、本気で 残念がってるけど 真央は、内心ホッとしていた。

異世界で ダンジョン攻略とかあり得ないと思ってたから

「 ですが、元いた世界という縛りは、ありますが 好きな姿で、やり直す事は出来ます。」

「 本当 じゃあ猫になりたいって言ったら可能なの?」

「はい、可能です。」

男の一言に、そらは、

「じゃあ 猫になりたい それも 喋れる猫に!」

「おい そら」

真央は、止めようとするも男は、了承してしまう。

「はい、お嬢さんは、喋れる猫と で そちらは?」

「 真央は、女子中学生 それも、私 そっくりの」

「お嬢さん そっくりの女子中学生っと」

「おいこら 、そら勝手に決めるな なんで 俺が女子中学生なんだ!しかも おっさん俺が答える前にOKしてんじゃねえ」

「 それは、すみませんでした。でも キャンセル不可なので 」

男は、悪びれもせずに、言った。

「 仕方ないねぇ 」

そらは、ニコニコしながら言ってくれる。

「さっきの質問に答えろ そら」

「 だって 見てみたいんだもん 真央が、女の子になって生活したら、どうなるのか」

「それが、理由かよ。」

なんて 理不尽な 真央は、そう思った。

「大丈夫 私が、色々教えてあげる」

「 猫に教わりたくねぇ」

2人の言い合いが終わったところを狙って男は、声をかける。

「それでは、お二方よろしいですか あちらに

送ります。」

「ちょっとまてぇ」

真央の抗議もむなしく 2人は、元の世界に送られた。


再び気づくと そこは、我が家 母親が心配そうに覗きこんでいた。

「母さん」

「 そらちゃんから事情は、きいたわよ なんかめちゃくちゃだけど 生き返ってよかったじゃない うん やっぱりかわいい さすが 母さんの娘よね。」

「母さん 普通に受け入れないでくれ 頼むから、息子が、女の子になって 娘が、猫になってんだぞ」

「別に いーじゃない、名前は、そのままでいっか。真央ちゃん明日は、色々買いに行くわよ。」

母親は、 この異常事態をあっさり受け入れそれどころか 真央にどんな服買うかとか色々考えているみたいだった。

こうして、長谷川真央は、女の子として人生やり直すはめになった。





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