第11話 冷たい部屋
暖房も付けられない部屋で眠る…自分の体温しか頼れる場所が無い。
何処に居ても…誰と居ても…。
うずくまるように眠る、僕の身体にキミの温かさが寄り添っている。
寒い部屋で…冷たい心を包むように…伝える様に…。
キミは僕の傍で眠る。
誰かの温もり…それだけで涙が零れる、そんな時もある。
キミは暖かい場所を探しているだけ…たまたま辿り着いたのが僕の傍だっただけ…。
だけど僕には、それが…奇跡のような…。
当たり前に出会い、寄り添う、それが特別だと気付く夜。
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