第8話 -ザルア美味し。-
*前回のあらすじ*
絡んできたおっさんその他もろもろ半殺しにしたら何故かわからないけど兵隊さんに連行された。
_____________________________________
「お前らの正体は何だ!無詠唱での広範囲雷撃魔法に人一人が軽く吹っ飛ぶ蹴りだぞ?ただの子どもと女ってわけがないだろが!!!」
詰所の横、ちょっとした小部屋でとある2人組の取り調べが行われていた。
「誤解ですって!兵隊さん!俺ら襲われただけなんですって!正当防衛ですって!」
と幼女の方が言う。なんでも彼女らは入街のために並んでいたところ、とあるおっさん達に絡まれ、30人程の屈強な冒険者たちを難なく撃退、蹂躙したというのだ。
「じゃあ何か!?Aクラス冒険者並みの脚力を有する幼女と無詠唱で雷撃魔法を放てる女が無名だとでも!?」
無詠唱の雷撃魔法!へぇー、混合魔法を使えるだけでもすごいのに無詠唱!いやはや、世の中にはまだまだビックリするやつがいたもんだ。
「だって本当のことだもの!仕方ないじゃないの!…あ、そこの見張りの方?お茶持ってきてくれない?出来ればお菓子もほしいなー」
「おい!ヒュリア!お茶と…ザルア持ってこい!3人分な!1つはぬるくしとけよ!」
「はいはい、分かりましたよー隊長殿ー」
はぁ、なんだかんだ言って隊長は優しいんだから…
************************
「はぁ、お前らが嘘を言ってなさそうなのはよーくわかった。あの場には目撃者も沢山いたからな。」
見張りをしていたお兄さんがお茶とザルア…炒った豆に砂糖をかけたようなものを持ってきてくれたものをポリポリ摘んでると隊長さんがそう言った。
「え?じゃあ無罪放免ですか?あ、でもまさかまたあの列に並べなんて言わないですよねー?」
「あぁ、疑ってすまなかったな。だがこのままはいどうぞってわけにも行かねぇ…申し訳ないがちーとばかし書類を作らなきゃならなくてな。質問等いろいろあるんだよなぁ…」と
「隊長っ!このままで失礼します!大変です!招集と戦闘準備を!」
わーっと?さっきの豆の人…えと、ヒュリアさんだっけ?だいぶ息切らして…なにがあったんだか
「どうしたヒュリア!?戦闘って盗賊か!?」
「いいえ…隊長…残念ながらそれよりよっぽどタチが悪い…ファルーラの群れが街に接近しています!」
「んなっ!?あいつらの繁殖期はまだ先だろう!?なんでこんなに早く!」
「えと、何があったんですか?俺らに手伝えるなら手伝いますけど?」
「冒険者でも兵士でもないお前らを危険にさらすことは出来ねぇ!ぐ…だが今は人でと戦力が…申し訳ない!報酬は用意する!この街を守るのに協力してくれ!」
「ま、何があったかは移動しつつ聞きましょうか?隊長殿?」
さて、もうひと暴れしますか!
「じゃあいある!気をつけてね!絶対無茶はしないでね!」
「今いい感じにしめたじゃん!?もー!いやてか、お前も行くんだよ?何いってんの?飯抜きにするよ?」
「働きたくないでござるー( ~´・ω・`)~」
…はぁ、締まらん(›´A`‹ )
-----------------------------------------------------------------------------------------
いある君過去譚
蹴りでゾンビの頭が爆散した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます