第5話狂っている


黒沢に呼び出されて隼人は駅前の喫茶店に入った。


「どうです?このレトロな喫茶店。」


「雰囲気が良いですね。」


「薬は効いてますか?」


「少し落ち着きました。」


「そうですか、殺人を犯すという事は狂ってると世間一般に示してるようなものです。」


「はぁ…。」


「しかし、狂ってるからこそ人を殺せるのです。わたしも人を殺めた事はあります。あなたのように苦しんだ時期がありました。しかし、それが快楽に繋がる事もあるのです。」


「殺しを正当化するという事ですか?」



「そうです。そこでこの薬をあなたに差し上げます。」


青い錠剤だった。


「覚醒剤ですか?」


「違います。安定剤です。」


「飲んだら罪悪感は薄れますか?」


黒沢は、にやっと笑ってyesと答えた。

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