コミュ力低し数百社不採用の僕でも異社会に召喚されたら有能だと期待された件

明石竜 

プロローグ

「修くん、私、あなたに一目惚れしちゃったの。真面目そうだし誠実そうだし、賢そうだし心優しそう。そんなところに、すごく好感が持てました。あのっ、これから私をご指導して下さい!」

「えっ!?」

 十月も終わりに近づいたある日の夕方。

無職の青年、霜浦修(27歳)は動物園のカピバラの檻の前で、おさげ髪のかわいらしい女子中学生、望月数歩(14歳)から唐突にそんなことをお願いされた。


 どうしてこんなことになってしまったのか?

 事の発端は、一時間ほど前まで遡る。

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