新しい景色

 はらり はらり 花びら散っていく

 川に流れて景色を潤していく

 のんびり過ぎていく風も穏やかな午後


 春の妖しげな宴は終わりを告げ

 束の間の夢の後のような風景が散らばっている

 毎年毎年律儀に訪れる幻のようなひととき

 ノートに書いた落書きみたいに楽しい思い出だけ残してく


 いつの間にか着ていた服は重くなって

 少しずつひざしに合わせてく

 行ったり来たり気まぐれに季節は足踏みするけれど

 お気に入りのとっておき そろそろお披露目する頃合かしら


 生命の輝きは全ての世界で産まれてる

 空から降りた何かが地上で形を頂いて

 さあさあどんどん目覚めているよ


 にょきっとにょきっと にょきにょきっと

 元気一杯の竹の子小僧

 早く早く大きくなろうと

 今日も林のどこかで成長中


 山を歩けば瑞々しい生命の力に包まれて

 その沢山の漏れてくる元気たちを体中に取り込んで

 遠くで鳴いている鳥たちの声と不思議とシンクロしていく


 汗を拭き拭き目指した先に

 光キラキラ反射する絶景が待ってます

 お気に入りの風景に優しい風が舞ってます

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