うかぶ公園

 大きな大きな月の見守る夜に

 さびしい公園もさびしく照らされて

 自転車でただ通り過ぎていく


 何もないよ今はこの空一杯の星だけ

 無表情な車たちによけられて

 見上げながら星座たちの世間話を聞いているよ


 古いものも新しいものも仲良く同じ影の中

 こんな景色の中で誰が何を比べたがっているんだろうね

 あの無邪気な笑顔も今頃きっと夢の中


 電光掲示板が一人喋ってる

 今日も特に気にする事もない内容で

 つまりは平和だって事なのさあ


 月の光がすべり台をすべってる

 空想上の動物がそれを楽しそうにながめてる

 自転車を止めて風が吹くまでここにいよう


 遠い遠い遠い空に

 昔捨てた僕らの何かがちりばめられて

 キレイだね まぶしいくらいにキレイだね


 波紋が響き合い共鳴するように

 様々な理由たちが様々に絡み合って

 昔目指したのとは違う場所に立っていた

 見上げれば月がやさしく笑ってる


 月満ちる夜に 誰もいない夜に

 降りてくる沢山のイメージに戸惑いながら

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