牡丹一華の火は消えない

@centurion364364

プロローグ



 鬼がいる島がある。

この地球上のどこかに存在はするが人間にはその存在を認識することはできない。

その島には鬼が住んでいる。そこの鬼たちは火を扱ったり水を扱ったりと不思議な力を持っていた。それでいて争いは起きることはなく平和な日々を過ごしていた。

しかし島に住む鬼たちの中にひと際強い力を持つ女性の鬼が国を治める鬼の王六人に戦いを挑んだ。

女性の王は強力な力を持って一人、また一人と最強と謳われた鬼たちを倒していった。そして女性の鬼はあろうことかその六人の鬼を喰い、力を自分の物にし代わりに国を治めた。六つに分かれていた国は一まとめにされ平和だった治安は悪化。独裁政治により鬼の自由は制限され歯向かったものはできるだけ残酷に惨たらしくく殺されていった。

 そんなとき、打倒女王を掲げ立ち上がった一人の鬼が現れた。平和だった日々を取り戻すため、鬼の自由のために鬼は女王に戦いを挑んだ。

最強最悪の『鬼喰い』で恐れられていた女王との戦いは戦いとは言えず最早一つの災害だった。

 草木は燃え、地は裂かれ、海は枯れ、空があの暖かい太陽の光で覆われることはなかった。

 それから三日三晩続けられた戦いは女王を倒すために立ち上がった鬼の勝利で幕を閉じた。

その後女王は奪った六つの力を抜き取られ、戦いでできた島に封印され、また鬼たちに平和が戻ってきた。

戦いに勝利した英雄の鬼は、それからどうなったかは誰も知らない。ただあの絶対に勝つことができないとまで言われた女王に勝ち平和を取り戻した鬼は永遠と英雄と言われ続けるだろう。

一度は奪われた自由を取り戻し、これからも平和であり続けようとする鬼たちが住むこの島を鬼は『鬼ヶ島』と呼ぶ。

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