あこと勇也の妖怪事件簿~河童の怪~

水木レナ

プロローグ

 河童は水流に棲む妖怪で、あやかしとも言われる。

 子供のしりこだまを抜いたりする。しりこだまをぬかれた人は死んでしまうそうだ。

 また、泳いでいる人や水を飲んでいる馬の足をひっぱっておぼれ死にさせるとか、きゅうりが好物で畑を荒らすとか、他にも相撲が好きで勝負をしかけてくるが、負けると憤死してしまうなどの言い伝えがある。


 絵面でいうと水木しげるの妖怪大辞典に詳しい。


 頭に皿があり、緑の肌をしていて、背中に甲羅をしょった、手と足に水かき、ついでにくちばしのある未確認生物である。

 なかでも、かわわろと呼ばれるのものは、くちばしのかわりに残虐な乱ぐい歯をしていて、人をとって食うそうだ。

 河童のミイラというのもあったそうだが、かなりあやしい部類の情報だとも思われる。

 そして……今回の騒動の原因は――その河童である。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る